「国家情報戦略」佐藤 優、コウ・ヨンチョル

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国家情報戦略 (講談社+α新書)

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■日韓両国で諜報活動に携わり、
 最終的に国家に裏切られた
 二人の対談です。


 諜報とは、危険な仕事であるだけでなく、
 政権の都合によって
 切られてしまう可能性が
 ある仕事なのです。


 お二人は、思ったより淡々と
 インテリジェンスの世界を
 語っている印象でした。


・木に関する情報をたくさん持っていても、
 山全体を把握することができるかどうかはわからない。
 山全体を把握できる人こそが、
 インテリジェンスには必要なのです(コウ)(p56)


■外交・諜報の世界は、
 映画のようなルールなき世界ではなく、
 一定のルールがあると分かりました。


 また、電話は盗聴されているし、
 電子メールもチェックされている。


 スパイは、
 私たちのすぐ隣にいるのです。


・国際社会においては「国家元首は嘘をつかない
 という原則があって、国家元首が嘘をつくと、
 外交ゲームがものすごい面倒くさいことになる・・
 しかし、北朝鮮はこのルールを守らない(p156)


■国家による情報収集と
 それを支える組織、人材が
 重要であるとわかりました。


 情報こそが、
 国家の命運を左右するのでしょう。


 佐藤さん、高さん、
 良い本をありがとうございました。


────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・戦後の日本には政治犯罪はないという
 建前になっているが、それは嘘だ・・
 時の政権にとって都合がよくないので、
 整理される個人や組織が存在する(p7)


・私が現役時代、つまり五年前の実情をいえば、
 ワシントンの日本大使館には職員が180人いましたが、
 アメリカの内政情報を集めているのは、
 わずは二人でした。日本の外務本省でも
 アメリカ調査を担当していたのは二人だけでした(p63)


・在外大使館に赴任する外交官の多くは
 「公式に認定されたスパイ」・・・
 いっぽうブラック工作員は身分を隠して
 潜伏活動を行っています(p101)


ロシアは北朝鮮の黄海道に特殊レーダー基地を
 通信傍受基地を運営
していることが知られています・・
 ロシア版「エシュロン」として、アメリカNSA傘下の
 本家「エシュロン」と同じ任務を遂行しています。
 ロシアはこのような通信傍受基地を、北朝鮮以外に、
 キューバとベトナムでも運用しています(p87)


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■目次

第1章 フジテレビ秘密情報漏洩事件
第2章 韓国と日本のインテリジェンス
第3章 友好国とのインテリジェンス協力
第4章 日本人の情報DNA―陸軍中野学校の驚異
第5章 北朝鮮はどうなる
終章 核の帝国主義


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