【私の評価】★★★★★(90点)
■1948年から1952年にかけて
松下幸之助が書き綴った文章です。
人間というもの、
自然の法則というものについて
思索しています。
結論としては、
世の中の実相に合った対応をすれば
成功する、
それに反すれば失敗する
ということです。
松下幸之助は、こうした心の状態を
「素直」と表現しています。
・ではどのようにしたら、このような素直な心に
なれるのでしょうか。・・・素直な心の初段になるには
碁と同じように一万回、みずから工夫し、思念しなければ
なりません。すなわち、自分の心の素直さを呼び戻そう
いう工夫と信念と努力とが肝要なのであります(p14)
■個別に宇宙の法則を見ていくと、
人間には欲望と理性がある。
それをうまく使うと
人間は優れた力を発揮する。
また、収入以上の支出はできない。
多く支出すれば、それは借金として
将来に禍根を残す。
当たり前のことですね。
こうした文章が書かれてから10年後、1965年から
「歳入欠陥を、国債でまかなってはいけない」
と禁止されている赤字国債が発行されることに
なるのは、また残念なことであります。
・国民所得と国費との平衡が欠けている・・・
いかなる場合でも、収入を無視した支出は
ありえないのであります(p251)
■松下幸之助は、「私には学がない」と
常に言っていましたが、
これほど真摯に世の中の実相を
考えた人がいたのでしょうか。
ドラッカーの本のように面白みは
ありませんが、
ドラッカー以上の深さだと思います。
松下幸之助さんに会いたくなりました。
良い本をありがとうございます。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・人間には偉大な力が与えられていると申しましても、
実は一人だけの力では、とてもその偉大さを発揮する
ことはできないのであります。・・・そのためには
衆知を集めなければならないのであります。(p75)
・腹がへれば食べたい、喉が渇けば飲みたい、疲れると
休みたい - これは疑うことのできない人間の一面で
あります。しかし、渇しても盗泉の水を飲まないということも、
また明らかに人間の一面であります。このように人間は、
動物的な欲望をもちながら、一方に善悪正邪を判断するところの
理知的な面を備えております。これが人間の本質であります(p81)
・生成発展とはひと言で申しますと、日に新たという
ことであります。毎日毎日が新しい人生であり、
一瞬一瞬が新しい"生"であるということであります・・・
これをいいかえますと、古きものが滅び、新しきものが
生まれるということであります(p18)
・自分に与えられた天分を完全に生かすことが、
真の意味の成功であり、ここに人間としての
成功がある・・・人間はこの天分に生きることによって
初めて、真の幸福というものを味わうことができる(p146)
・今日の政治を見ますと、非常にムダな点が多いように
考えられます。まず人のムダがあります。現在、官吏の数は、
国民十一人に対して一人の割合だといわれております。
あまり官吏が多すぎて、かえって仕事の能率が
上がっていないという現状であります(p343)
・アメリカでは、子どものしつけは厳重で、
十八、九の一人前になるころまでは、とても
厳しく行なうということであります・・・
やがて一人前になると、今度はほとんど干渉せずに、
子ども自身の判断に任せ、自由に行動させる(p189)
【私の評価】★★★★★(90点)
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