「齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる!」齋藤 孝
2017/11/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
3色ボールペンで線を引く
ものすごい量の本を書いている齋藤先生の速読法です。齋藤先生の読書の特徴は、3色ボールペンで線を引きながら読むことです。大切なところは「赤」、「青」(赤のほうが重要度が高い)、自分が面白いと思ったところは「緑」でチェックするのです。チェックすることで、その本の大事なところが頭に入るわけです。
また、読んだ本の内容について人に説明できてこそ、その本を読んだということになります。だから齋藤先生は、本を読むとき必ず「読んだあと、書評を人に言うのだ!」と思って読んでいるという。
・引用ベスト3方式・・物語や論旨の展開上、ひじょうに重要な文章、もしくは段落を3つあげていく方法です(p77)
キーワードに丸をつけていく
齋藤先生の面白い読書訓練法は、キーワードに丸をつけていくという方法でしょう。つまりキーワードを探しながら飛ばし読みをして、キーワードがあったらその周辺をちょっと読むという訓練です。スピードを上げて著者が何を言いたいのか、考えるという訓練です。
また、1冊買うために、10~20冊、周辺の本をパラパラめくってみるという。そのパラパラめくりが、「速読・多読」の方法と共通で訓練となるのです。本を速く読めない人にはぴったりの訓練と言えるでしょう。その点、速く読んだほうが、中身が頭の中に残るので人に説明しやすい。速読できる人ならではの納得できる一冊でした。
・私が小学生相手にやっている塾では、私があらかじめキーワードをいくつか指定し、その言葉に丸をつけていく作業をさせています・・・ヘリコプターで荷物を拾っていく感覚で読む(p94)
目次のいい本を買う
読む本の選び方も参考になります。齋藤先生の場合、「目次のいい本を買う」のだという。目次がしっかりしている本は、著者の書こうとしている主旨が明確になっている証拠なのです。また、「1人の著者にかぶれてみる」というのも、その著者の世界観を知るために効率的であるという。同じ著者のものを読んでいくと、その人の考え方が自分のものとなり、応用できるようになるというのです。
まずその前提として、あまり読んでいない人は「本」に関して金に糸目をつけない、という覚悟が必要だという。書籍の出費は自分への投資であって、娯楽とは別会計にするということです。「本を読んでいる暇がない」という人も多いと思いますが、齋藤先生に言わせれば、「本を読めない時間」などあるのだろうか、というのです。齋藤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・自分はこの本のどこに共感できるのか、ポイントを明らかにしていきます。そして共感はできるが、自分のとの差異もある。その違いは何なのかをクリアにして読んでいきます(p69)
・ほとんどの評論や論文は・・何と何が対比されていて、その人の発見は何かという構造さえわかれば、どんなに難解な文章も九割がた理解できたと言っていいでしょう(p142)
・「速音読」で大づかみに全体を見る力がついてくる(p154)
筑摩書房
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【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
第1講 何をどこまでめざせばいいのか―速読・多読の目標
第2講 勇気をもって飛ばし読み―二割読書法とは何か
第3講 誰でも今すぐできる速読術
第4講 速読上級者用プログラム
第5講 速読を生活にうまく組み込んでいく方法
いざ、速読の実践に向かうみなさんへ
著者経歴
齋藤孝(さいとう たかし)・・・1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。『声に出して読みたい日本語』が有名。
速読術関連書籍
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