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「いつも余裕で結果を出す人の複線思考術」齋藤 孝

2022/04/13公開 更新
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「いつも余裕で結果を出す人の複線思考術」齋藤 孝


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー

「自己視点」と「他者視点」

テレビでおなじみの明治大学教授の齋藤さんが、複線思考を教えてくれます。複線思考とは、つねに代替案を持っている人、全体を見れる人、直感と論理、主観と客観をわけて考えられる人の考え方です。複線思考とは、どんな状況でも行き詰まらない人の思考なのです。


まず教えてくれるのは、「自己視点」と「他者視点」です。例えば書籍で言えば、ベストセラーを狙うなら自分が書きたい本を書くよりも、売れる本を書くということが大事です。書きたい本はよい本かもしれませんが、ニーズがなければ読まれないのです。


人間関係においても相手のニーズや空気を読める人が、バランス感覚のよい人と評価されます。相手が満足するであろう選択ができるから好かれるし、営業マンなら成績も上がるはずです。この本では、お見合いを積極的に勧める「お見合いオバさん」も、人と人をマッチングさせる他者視点を持った人であるとしています。他者の人間関係を広げてあげることのできる能力の高い人なのです。


・人と人をマッチングさせるのも、他者視点に優れた立派な複線思考です(p81)


「主観」と「客観」

次は「主観」と「客観」という視点です。感情とデータを言い換えてもよいかもしれません。主観的な人は怒ります。客観的な人はデータを示して、改善を提案します。もし苦手な人がいたら、ただ嫌うのではなく客観的にその人を評価するのがよいのではないでしょうか。


仕事においても、自分の思い込みで考えるのではなく、データと事実を積み重ねて、判断すべきでしょう。判断は主観ですが、判断に至るまでには冷徹な事実の把握やデータ分析が必要だと思うのです。著者は教育実習に学生が行くときには、自分の授業をビデオに撮るようにアドバイスをしています。ビデオを見て客観的に自分の授業を見ることができて授業を改善できるからです。


また、著者は心配なことがあったら、すべて紙に書き出すように提案しています。書くことで心配事を客観的に見ることができるようになるのです。そして、疲れて気分が乗らないことがわかったら、元気になる工夫をするという。具体的には、好物のすき焼きを食べる、翻訳の仕事に飽きたときは喫茶店を三軒くらいはしごするなど気分を変える努力をしているのです。


・教育実習・・・自分が授業をしている姿をビデオに撮ることです(p104)


「部分」と「全体」

最後は「部分」と「全体」です。ミクロとマクロ。虫の目と鳥の目。チャンクダウンとチャンクアップと表現している本もあります。つまり全体として方向性が間違っていなければ、大きな失敗はないでしょうし、細部に魂が宿るというように一事が万事で細かいところが品質を決めるということです。


仕事でいえば、最初の段階で仕事の目的という大きいところをしっかり共有しなくてはなりません。その上で、自分のやるべきとろを計画していくことで、優先順位がはっきりすることで目的達成がより簡単になるのです。


興味深かったのは、忙しい著者ならではだと思いますが、仕事で疲れたらどうするのかという点が多く書かれていたたということです。著者の場合は、場所を変えたり、仕事を変えることでリフレッシュしているようです。思考についてよくまとまった一冊だと思いましたので、★4とします。齋藤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・締め切りが10日後に迫っているのに、本人が一週間も悩んでいて、たいしたものが出せそうにないとわかったら、私は「二時間後に提出して」と言ってしまいます。そして出てきたものを見て、どうすればもっとよくなるかアドバイスする(p148)


・相手がエネルギーをかけたところはどこかと、注意を払う・・・エネルギーをかけたところは、しっかり誉める(p74)


・私はある年齢までは、「誘われたら断らない」をひとつのスタンスとして決めてしまってもいいと思います(p90)


▼引用は、この本からです
「いつも余裕で結果を出す人の複線思考術」齋藤 孝
+齋藤 孝、講談社


【私の評価】★★★★☆(85点)


目次

はじめに いつも余裕で結果を出す人はどこが違うのか?
イントロ 複線思考の五つの力
1 余裕を生み出す複線思考、すぐパニックになる単線思考
2 複線思考術1「自己視点」と「他者視点」を両立させる複線思考
3 複線思考術2「主観」と「客観」を切り替える複線思考
4 複線思考術3「部分」と「全体」で把握する複線思考
5 複線思考術4「直感」と「論理」を合わせる複線思考
6 複線思考術5「現実」に「問い」をぶつける複線思考
おわりに 「ものは考えよう」で、うまくいく



著者経歴

齋藤 孝(さいとう たかし)・・・明治大学文学部教授。1960年、静岡県に生まれる。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。テレビ、ラジオ、講演等多方面で活躍。


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