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「超訳こども「フロムの言葉」 自分から愛せる人になる!」齋藤 孝

2023/10/06公開 更新
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「超訳こども「フロムの言葉」 自分から愛せる人になる!」齋藤 孝


【私の評価】★★★☆☆(72点)


要約と感想レビュー

愛は自分から与える

エーリッヒ・フロムの「愛するということ」を子供向けに整理した80ページほどの書籍です。「愛」については、愛は「もらうこと」ではなく、自分から「与えること」が基本のようです。


それは「愛」だけではなくすべては相手からもらうことを期待するよりも、まず自分から与えることが大事なのでしょう。自分がほしいものは、まず自分から与えるのです。そうすれば、その一部が返ってくるというわけです。


・「愛されること」より「愛すること」からはじめよう!(p3)


自分の考えを持ちアウトプットする

私が面白いと思ったのは、「くだらない会話」「ゾンビのような人」という表現です。「くだらない会話」とは、表面的なことばかり話して、かんじんなことを話さないこと。「ゾンビのような人」は、自分の考えを持っておらず、生きているけど死んでいる人です。


自分の考えを持ち、その考えをアウトプットすることを重要視しているのは、エーリッヒ・フロムがユダヤ系だからでしょうか。


・「ゾンビのような人」は、自分の考えをもっていなくてたましいが死んでいる(p59)


「愛するということ」を読むべし

「愛」が大切であることに異論はありません。弱い人や外部から来た人にやさしくすることが友好のはじまりになるのでしょう。ただ、世の中には「愛」ではなく攻撃してくる人もいるし、悪意を隠して近寄ってくる人もいます。そうした正と悪の存在を知ったうえで、「友愛」という言葉を使いたいものです。


内容としては道徳に近いように感じました。子供向けなので、できれば「愛するということ」を読んでみましょう。齋藤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・愛に使うエネルギーを確保しよう・・お金や権力のためだけにエネルギーを使うなんてバカげてる!(p12)


・尊重したいと思うなら、相手がどうしたらよろこぶか、何が好きかを知らないといけない(p33)


・自分と意見が違っても理解し合ってなかよくできる。それが愛すること(p59)


・何でもお金をはらって手に入れて、消費して、それを幸せだと思っているのはキケンだ(p63)


▼引用は、この本からです
「超訳こども「フロムの言葉」 自分から愛せる人になる!」齋藤 孝
齋藤 孝、KADOKAWA


【私の評価】★★★☆☆(72点)


目次

第1章 勇気をもって、自分から愛せる人になろう!
第2章 思いやりをもって、人を愛そう!
第3章 愛することがキミを強くする!
第4章 愛するハードルを乗り越えよう!
第5章 人は「愛」のために生きている!



著者経歴

齋藤孝(さいとう たかし)・・・1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーシヨン論。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。


エーリッヒ・フロム (Erich Fromm)・・・ 1900~1980年。精神分析に社会的視点をもたらし、いわゆる「新フロイト派」の代表的存在とされた。真に人間的な生活を可能にする社会的条件とは何かを終生にわたって追求したヒューマニストとしても知られる。著書に『自由からの逃走』『破壊』『悪について』『ワイマールからヒトラーへ』『反抗と自由』ほか多数。


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