「12歳から始める心が折れない技術」堀田秀吾
2025/01/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
心が折れない技術とは
「心が折れない技術」ってなんだろうなと読み始めました。その答えは、頭に来ることがあっても「そんなもんだ」「そんなもんだよな」と受け止めることです。
例えば、「先生は、どうしてわかってくれないんだろう?」と思ったとき、「そんなもんだよな」と受け流すとよいとうのです。親に否定的に怒られたら、「親はああ言っているけど、まあ、そんなもんだよな」と他人事のようにとらえると心が軽くなるという。
12歳に教えるというより、そこらへんの大人に聞かせてやりたい「心が折れない技術」です。
仮に理解してもらえないことがあっても「そんなもんだよな」と受け止めることが、自分の心に負担をあたえないために重要なのです(p54)
まずは深呼吸して落ち着こう
なぜ、「そんなもんだよな」と受け流すのかといえば、キレたり、怒鳴っても一つもいいことはないからです。相手に怒れば、相手は自分の敵になり、これからずっと自分を攻撃してくるでしょう。
また、相手に怒鳴った後に、冷静に考えてみると、自分の行動に反省し、自己重要感が下がってしまうこともあるでしょう。怒りを表に出すことは、相手にもマイナスだし、自分にもマイナスでしかないのです。
だから、変な人から攻撃されても、「そういうタイプの人なんだ。いろいろな人がいるのだから仕方がない」と、まずは深呼吸でもして落ち着こうと言っています。しかし12歳にこのことを理解させるには、どうすればいいのでしょうか。
相手が上から目線でも、・・「そういうタイプの人なんだ。人類の多様性の一部だから仕方がない」というぐらいの気持ちで、軽く受け流してしまいましょう(p92)
日本人は嫉妬心が強い
12歳で学校に行っていれば、いじめられることもあるでしょう。日本人は、世界の中でもっとも嫉妬心が強いそうです。だから、楽しそうな人、絶好調な人はちょっと目立つだけでも悪く言われるのが常なのです。
したがって、調子に乗ったり、自慢したりせずに、常に謙虚でいることが大切だと著者は語るのです。
いじめる子どもは、いじめに喜びを感じています。したがって、いじめられたら、親や先生、場合によっては法律の専門家に相談して、対処していくべきです。いじめる友だちは、友だちではありません。場合によっては、犯罪者と同等なのです。自分にプラスになる友だちと付き合うようにしましょう。
友だちというのは、人生のステージでコロコロ変わっていくものです(p25)
自分は自分、他人は他人
自分の人生を生きていくにおいて、大切なことは、他人と自分を比較しないこと。「自分は自分、他人は他人」ということです。では、どうすれば、まわりの意見に左右されなくなるかといえば、自分軸を明確にすることだという。自分軸があれば、ピンチでも「乗り越えるチャンスだ!」と頑張れるのです。
例えば、「君には無理」と言われたら、そう言われないように頑張れと言っているんだな、くらいに受け止めればよいのです。このように12歳向けというよりも、一般向けの内容と変わりませんでした。12歳向けという意味では、ふりがなが付けてあり、漢字が少ない点くらいでしょうか。
最後に著者が12歳に伝えたいことは、なんでも全力で集中して取り組み、自分の経験値をふやしていくことです。堀田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・自分がどういうtypeの人間なのかをよく知っていれば、たとえば、何か感情的になってしまいそうな出来事が起こっても、冷静に対処する方法をすぐに見つけられます(p63)
・「みんな言ってるよ(やってるよ)」・・こういうときの「みんな」というセリフほど、信じられないことばはありません(p86)
・どうせさけては通れないプレッシャーなら、早めにいろいろ経験しておき、そういう状況になれておくほうがいいでしょう(p151)
・時間を管理し、自分の実力を知り、大切なことに集中せよ(p224)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
第1章 親・友だち・先生...みんなとどう向き合えばいい?
第2章 ストレスや不安の対処法を教えます
第3章 「自分はこんなはずじゃない」をかなえる
第4章 感情にふり回されず、変化を楽しめる人になろう
第5章 何事にも折れない心はこうして育てる
著者紹介
堀田秀吾(ほった しゅうご)・・・明治大学法学部教授。言語学博士。熊本県生まれ。シカゴ大学博士課程修了。ヨーク大学修士課程修了。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。専門は司法におけるコミュニケーション分析。研究者でありながら、学びとエンターテインメントの融合をライフワークにしており、「明治一受けたい授業」にも選出される。また、芸能事務所スカイアイ・プロデュースで顧問を務めるなど、学問と実業の世界をつなぐための活動を続けている
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