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「眼力」斎藤 一人

2010/09/01公開 更新
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眼力 (CD付)


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

 斎藤一人さんが教えてくれる世の中を見通す力、「眼力」です。


 松下幸之助は「理外の理を知らんといかんで」、と言っていましたが、この本は、一人さん流の「理外の理」なのでしょう。


 税金をもっと取ろうとすると、お金持ちがいなくなってしまうよ。派遣労働者を守ろうとすると、仕事が海外に行ってしまうよ。会社を大きくしようと上場・増資したら、会社を乗っ取られてしまう、ということがあるのです。


 こうすればうまくいく、と思っていたことが、正反対の結果を生むことが実際の世の中にはあるのです。


・派遣の人をクビにした企業をたたいたんですよね。・・・製造業もね、派遣社員を認めないよ、ということになると、無理して正社員を雇うより、「アジアの国に仕事を出そう」とか、なっちゃうの。(p101)


 また、世の中には甘い話はないという常識があります。


 もてない男に彼女ができたら「お金を貸してと言われた」。「これを買うと、前世で悪いことをしたことが許される」と言われて信じたら、お金を取られてしまった。仕事が増えて工場を増設したら、仕事がなくなって会社を乗っ取られた。


 世の中を生きていくためには、こうしたことを見切る「眼力」が必要なのです。


・「もう一人、借りたがっている人がいるんですよ」不動産屋さんがそういうのは、早く決めてもらいたがっているんですよね。こんなとき、一人さんだったら、こういいます。「・・・その方がどうしても借りたいというなら、その方に回してあげてください」(p183)


 こうした社会の常識を教えてくれる一冊でした。学校では教えてくれないので、この本で学びましょう。一人さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・サラリーマンのときより三倍努力して、サラリーマンと同じ収入になったら成功者。これが商人の世界です。(p139)


・トン汁を出すのだとしたら、・・・・「とん汁、飲みますか?」と聞いてはダメですよ。聞かれると、ほとんどの人は遠慮して「結構です」と断るものです。笑顔で、そっと出して「味だけでも見てください」というんですよ。なんでもコツがありますからね。微差が大差ですからね。(p166)


・私は松下幸之助さんが好きです。リンカーンだったり、いろんな先輩方が好きだけど、私はその人たちに会ったことがありません。けれど、その人たちが残してくれたがあって、「自分は学べるんだ」って。(p213)


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【私の評価】★★★★☆(88点)



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