「泰平の守成と先見・日本を創った戦略集団」堺屋 太一他
2009/08/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
■歴史小説でもなく、
面白くない歴史の教科書でもない、
社会人のために作られた歴史の教科書シリーズです。
この本は、徳川家が日本を統一した後の、
徳川幕府の側近集団の雰囲気がわかる一冊です。
■歴史の教科書では、表面的な事実しか
教えてくれませんが、やはり社会人ともなれば、
それをどう解釈するのか、多くの人の意見を
自分なりに考えるのが面白いはずです。
歴史を学んでいれば、
日本の過去の侵略を批判する人もいても、
西欧列強もかなりエグイことをやってきているじゃないか、
といった考えを持つこともできるのです。
・西欧列強の植民地化政策は、
キリシタン宣教とそれに続く軍事力による侵略とが
一体となって行われたことを歴史は示している(p224)
■学生のときに読みたかった一冊でした。
歴史小説もいいのですが、
こうした日本の歴史を「実はこうだったんだよ」と
解説してくれる本も
教科書の副読本として面白いと思うのです。
本の評価としては★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・茶道を完成させたとされる「千利休」が実は
「政商」だったと聞かされて驚く人は少なくなかろう。
利休は、いささか「芸」の世界に傾きすぎたとはいえ、
彼がれっきとした堺の商人であった(p206)
・マラッカ、マカオ、ルソン、パタビア(インドネシア)あたりは
西欧列強が比較的容易に征服できたのに比べて、
日本人というのは武力、知識、忠誠心、団結力に優れ、
当時から西欧人にとってとても手強く、
扱いにくい相手であったようだ(p217)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★☆☆(73点)
■著者経歴・・・堺屋 太一(さかいや たいち)
1960年通商産業省入省。
1970年の大阪万博の企画・実施に携わり、その後、沖縄海洋博も担当
サンシャイン計画に携わった後、通産省を退官。
1975年に小説『油断!』で作家デビュー。
『団塊の世代』『峠の群像』『秀吉』『知価革命』等の著書多数。
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