「鬼と人と―信長と光秀」堺屋 太一

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鬼と人と―信長と光秀 (上巻) (PHP文庫)

【私の評価】★★★★☆(85点)


●織田信長ほど、常識を突き抜け、
 さまざまな評価を受ける人はいないでしょう。


 鉄砲を使った合理的な戦闘集団を作り、
 楽市・楽座で経済を活性化させる手法により、
 天下統一にあと一歩に迫った改革者でした。


 ・俺は・・・織田家累代の重臣を味方にするよりも、
  技量もなければ思慮の浅い連中を率いて
  戦に勝つ方法を考え出す方法を選んだのだ(信長)(p80)


●そして、比叡山焼き討ちなど、敵を抹殺する非情さ、
 そして能力のみで部下を処遇する
 冷酷な指導者でもあります。


 ・人を選ぶ上で大切なのは、
  目的を達するのに役立つか害になるかであって、
  善意か悪意かではない。
  俺はそう信じそのようにして来た。
  そうでなければ、
  この乱世を行き戦に勝つことはできない。(信長)(p37)


●この本では、その時代の出来事を、
 信長と光秀に相互に語らせます。


 すると、自然と、革新的な織田信長という人間像と、
 古来の日本伝統を尊重する明智光秀の人間像が、
 陽と陰としてくっきりと浮かび上がってくるのです。


●同じ事象に対して、これほど見方が違うものか!と
 驚くと同時に、冷酷な信長にほんの少しの情があれば、
 天下統一は成し遂げられたと感じずにはいられませんでした。


 戦国の歴史だけではなく、
 人の心の妙味を味わせてくれる一冊です。
 ★4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・他人に頼ることは、他人に支配されることだ。・・・
  そして俺は、支配されることが大嫌いだった。(信長)(p15)


 ・鉄砲を大量に使うにはそれにふさわしい組がいる。地侍や百姓に
  それをさせようとするのは、馬に木登りを仕込むに等しい。
  古い仕組みをそのままに中身ばかりを変えようとしたのが
  勝頼の阿呆さよ。(信長)(p42)


 ・誰が考え出したにしろ、よい方法を真似るのに躊躇うことはない。
  真似るのは恥ではない。善し悪しも考えずに、根本を知らずに、
  形ばかり真似るのが危険なのよ。(信長)(p86)


鬼と人と―信長と光秀 (上巻) (PHP文庫)
堺屋 太一
PHP研究所
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おすすめ度の平均: 5.0
5 革命児織田信長を詳細に分析
5 すごい本です

【私の評価】★★★★☆(85点)


●著者紹介・・・堺屋 太一

 1935年生まれ。大学卒業後、通産省入省。日本万国博覧会を企画。
 沖縄海洋博、サンシャインン計画を推進。1978年退官。
 執筆、講演活動を行う。著書多数。


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