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「天国までの百マイル」浅田 次郎

2007/01/30公開 更新
本のソムリエ
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天国までの百マイル (朝日文庫)


【私の評価】★★★☆☆(76点)


要約と感想レビュー

●主人公の安男は40歳。


 バブル時代に不動産で儲けたものの、
 バブル崩壊で金も家族も失った、
 落ちぶれた中年男です。


 友人の会社にやっかいになりながら、
 給料の30万円はすべて別れた妻に仕送りし、
 その日暮しをしています。


●そして、心臓病を患っている主人公の母が、
 心臓パイパス手術が必要とわかると、
 安男は、千葉の天才的な心臓外科医のところまで、
 母を自分の車で搬送します。


 (これが160km、百マイル)


●ありきたりのテレビドラマのような設定ですが、
 安男を思う母の思い
 女手一つで家族を育てた母の生きざま、
 安男を励ますいい女マリの恋心、
 そうした人間模様が、
 なかなか泣かせてくれます。


 やはり、浅田 次郎の小説は泣けてしまいますね。
 (小説だからこそ書けることがあるんだな・・・)
 そう感じながら★3つとしました。


この本で私が共感した名言

・だめだめ。前歯が欠けていると運が逃げるって・・・(p218)


▼引用は、この本からです。


【私の評価】★★★☆☆(76点)



著者経歴

 浅田 次郎(あさだ じろう)・・・1951年生まれ。1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞受賞。1997年『鉄道員』で直木賞受賞。2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞。その他著書多数。


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