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「椿山課長の七日間」浅田 次郎

2006/07/21公開 更新
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椿山課長の七日間 (朝日文庫)


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

●46歳で過労死した熱血課長が、
 あの世とこの世の間にある冥土のお役所から、
 この世に一週間だけもどるという
 絶対ありえないお話しです。


 この世に一週間戻れるのは、
 熱血課長と、極道の親分と、
 養子として育てられた子どもの3人で、


 浅田次郎らしい数奇な運命を背負った3人が、
 この世で自分の人生を振り返るとき、
 実は、細い糸でつながっているのが
 浅田小説の楽しいところです。


●最初から、冥土のお役所が
 交通違反の講習会をパロッて笑わせますが、
 浅田次郎のうまいところは、はじめは笑わせつつ、
 泣ける話につないでいくところです。


 後半は、最後まで心を揺さぶられ、
 あやうく泣きそうになりました。


 私が厳選した「泣ける本」リストに
 追加するとともに、
 ★4つとしました。


 浅田次郎は、はずれがありませんね。


この本で私が共感した名言

・外国人に自分の国を守ってもらうっていうのはおかしいよ。たとえどんな理由があっても、どんな歴史があっても・・・外国の軍隊の基地がぼくらの国の中にあるなんて、とてもはずかしいことなんだよ。(p315)


▼引用は、この本からです。


【私の評価】★★★★☆(88点)



著者経歴

 浅田 次郎(あさだ じろう)・・・1951年生まれ。1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞受賞。1997年『鉄道員』で直木賞受賞。2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞。その他著書多数。


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