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「一流の上司、二流の上司: 部下に「好かれる」な、「信頼」されよ」吉越 浩一郎

2016/10/24公開 更新
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一流の上司、二流の上司: 部下に「好かれる」な、「信頼」されよ (知的生きかた文庫)


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

 トリンプで社長として19期連続増収増益を達成した吉越さんの一冊です。奥様がフランス人。外資系を渡り歩いてきた人だけあって外人的な思考が特徴的です。


 上司の役割とは、問題解決のためにあらゆる手を打つことであるとしています。日産のゴーン社長のように結果にコミットし、そのために必要な手を打つのです。


・「締め切り」に厳しい上司の部下は、必ず伸びる(p84)


 パワーポイントで作った資料などいらない。職場の課題は何で、それに対していつまでにどう行動するのかが大事。そして期限までにそれを実行したのかどうか徹底してチェックするわけです。


 つまり、重要なのは、担当者がベストと考える案を持ってこさせ、それに対して、上司が指示・修正を加えることであり、担当者にきれいな資料を作らせて、会議で説明させることではないのです。


・危機を察知していたのは、私だけではなかったはずだ。しかし問題は、その危機にどう対処するかだ(p132)


 まさしく結果にコミットする吉越さんらしいと感じました。上司とは、「ミッション」を与えられて、人の上に立つ存在なのです。「自分が何のために仕事をしているのか」というミッションがあり、本来は、「自分は何のために生きているのか」というミッションがあるのです。


 だからミッションを背負った現場のリーダーが「こうすべきだ」と判断したら、それを実行できる体制でなければならないということです。外資系らしく、責任と権限をはっきりさせるということでしょう。


 それ以外にも吉越さんの言っていることは、カイゼン、真似る、現場を見る、といった仕事の基本は共通するものが多いと感じました。見習っていきたいものです。吉越さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・リーダーは、積極的に「現場」に入るべきだ(p57)


・部下に勝手なことをされた時点で、それは、上司の責任だ(p65)


・上司が「考える」のではなく、部下に「考えさせる」(p80)


・私は、よいものは「徹底的にパクる」(略して「TTP」といっているが)ことを信条としている(p136)


・スローガンのような文句ばかりが並んでいる企画書には、たいていの場合、実行力がともなわない(p179)


・東電での会議の様子を見てみたが、東電で高い地位にあるはずの所長にいかに権限が与えらえていないかがわかり、その様は異様にさえ感じた(p177)


▼引用は下記の書籍からです。
一流の上司、二流の上司: 部下に「好かれる」な、「信頼」されよ (知的生きかた文庫)
吉越 浩一郎
三笠書房
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【私の評価】★★★★☆(86点)


目次

1章 リーダーの本質を理解しているか?
 ―一流の上司、二流の上司の"分岐点"
2章 部下を半人前に扱っていないか?
 ―部下の仕事にあれこれ口を出すな
3章 世の中の変化に気づいているか?
 ―"世界基準"のリーダーシップを知る
4章 自分の役割をまっとうしているか?
 ―タフな上司になるための「考え方」「働き方
5章 自分を信じて努力しているか?
 ―吉越流「これだけは守るべき」上司の心得



著者経歴

 吉越 浩一郎(よしこし こういちろう)・・・1947年生まれ。大学卒業後、メリタジャパンなどを経て1983年にトリンプ・インターナショナル(香港)入社。プロダクトマネジャーなどを経て、86年よりマーケティング本部長。87年代表取締役副社長。92年代表取締役社長。毎朝八時半に開かれる「早朝会議」をはじめ、「ノー残業デー」「がんばるタイム」など、効率重視の経営で、19年連続の増収増益を達成。2006年、予定どおり60歳で社長を退任。吉越事務所を設立。


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