「できる人材がすぐに辞めない職場のつくり方」岡本 文宏
2025/03/06公開 更新

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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
アルバイトがどんどん辞めていく
著者はセブン-イレブンのオーナー時代に、アルバイトがどんどん辞めて、自分一人でお店を運営していたこともあるという。こうした反省をもとに1年くらい試行錯誤して、著者は人材がすぐに辞めない職場を作り上げたのです。
そのコツは、ニーズを満たす、人間関係がよい、会話があることだという。人間関係がよくて、自分の居場所があり、認めてもらえるなら、誰もが働きやすい職場になるのです。
出社直後・・歓迎されていると実感できるようにし、「自分の居場所がここにある」と思え、安心して働ける環境を整える(p103)
前の職場での退職理由を聞く
まず、人材のニーズを把握しましょう。もちろん面接や日頃のやりとりの中でニーズは聞き取っているはずですが、実はわかっていないことも多いというのです。残業はしたくないのか、残業代があったほうがいいのか、定型的な仕事が合っているのか、それとも激務でも挑戦的な仕事がよいいのか。
特に定着率を考えれば、前の職場での退職理由を聞くとよいという。退職に至った理由が、その人の重要なニーズなのです。また、雑談や会話が重要で、その人の特徴・性格を知り、その人に合ったアプローチや仕事の分担を考えていけばよいのです。
雑談を奨励・・相互理解が深まります(p19)
いつでも相談できる雰囲気
人間関係でいえば、上司がパワハラまがいの行為をするのは問題外です。いつでも相談できる雰囲気があり、わかるまで教育してくれる仕組みがあり、常に自分に関心を持って声をかけてくれる職場であれば、人間関係がよいと言えるのでしょう。
職場環境でいえば、陰口を平気で言い合う人たちと一緒に働くのは苦痛です。悪口や噂話をしている場合、小さなことでも見逃さずに、そういう話を好む人は、この職場では孤立してしまい、不利な立場に立たされると伝えましょう。
朝礼がしっかり行われている店の業績はおおむね良好で、人材の定着率も高い(p32)
誰でも採用してはいけない
このような取り組みにより定着率が上がったら、次は採用に力を入れます。採用で重要なのは、できる限り多くのメディアを使って、求人募集を伝えていくことだという。そして集まった人を誰でも採用するのではなく、例えば、短期アルバイトとして働いてもらい価値観が合うかどうか確認して、厳選することが大事だという。
特に店舗運営の場合は、スタッフはお客様から採用すると良い人が採用しやすいとのことです。オーナーとスタッフ間で信頼関係を築くことができれば、だいたいうまくいくのではないかと思いました。岡本さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・スタッフが入社してから1カ月程度経過したころにスタッフの家族宛てに、「どう頑張っているか」・・を伝える手紙を出します(p126)
・辞めた人材・・OB会の存在が現役スタッフのやる気アップにつながる(p214)
・我流で仕事を進めようとするスタッフ・・・「なぜ、そのやり方ではいけないのか」と理由を伝えてから指導する(p245)
▼引用は、この本からです
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岡本 文宏、商業界
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 人がすぐに辞める職場が犯す七つの大罪
第2章 人が辞めない職場が実践する五つのマネジメント
第3章 辞めない人材を生み出す年間スケジュール
第4章 「女性」に選ばれると"人"が辞めない職場になる
第5章 すぐに辞めない人材を揃えるとっておきの方法
著者紹介
岡本文宏(おかもと ふみひろ)・・・メンタルチャージISC研究所(株) 代表取締役。コンテンツ起業家育成コーチ。アパレル企業勤務、セブン-イレブンFCオーナーを経て、2005年にメンタルチャージISC研究所(株)を設立。ビジネスコーチは芽が出ず、貯金を切り崩し、廃業寸前に追い込まれる。商工会議所での登壇、専門誌での連載が転機となり事業が安定。現在は商店主専門のビジネスコーチングとコンサルタント、コーチ、カウンセラー、士業など専門家の育成を行っている。
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