【書評】「仕事をまかせるシンプルな方法」岡本 文宏
2013/03/04公開 更新

Tweet
【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
いかに仕事を任せるか
セブンイレブン店長として、パート・アルバイトさんを戦力として、売上をあげてきた著者のアドバイスです。著者は、セブンイレブンのフランチャイズ店を経営していた頃、仕事をパートさんに任せることができず、過労死しそうになりました。
そうした経験から著者は、いかにパート・アルバイトさんに仕事を任せるか、生き生きと仕事をしてもらうか、考え、実践し続けてきたのです。
もちろんスタッフに仕事を任せたとしても、仕事の進捗状況、途中経過についての報告は常に受ける必要があります。「任せて任さず」なのです。
スタッフに仕事を任せる際、各自の役割を明確に伝えることが大切です・・・例えば、切れた電球を交換する、備品の文具を購入する(p62)
大切なのは仕組みと人間関係
大切なのは仕事の仕組みと、人間関係です。役割分担をはっきりさせ、情報共有方法をしっかりすれば、仕事は回ります。例えば、同じことを長く続けていると慣れてきて、緊張感がなくなり、不正の温床にもなりかねません。したがって、任せる仕事を定期的に変えるという仕組みを作るのです。
さらに、そこからレベルを上げていくためには、「チームにミッションを与える」「褒める仕組みを動かしていく」などいろいろな仕組みと取組みを試してみる必要があるのでしょう。
顔を合わせることがあまりないスタッフ数人で、あえてチームをつくり、チームごとにミッション(任せる仕事)を与え、その達成に向けて行動させます(p20)
具体例で考える
具体例が多く参考になりました。例えば、著者がアパレル専門店チェーンの店長をしていたとき、「スタッフのことを1日10回褒めなさい」と言われていたという。では、褒める仕組みとしてメッセージカードでメンバーから、ねぎらい、そして承認のメッセージを送るのも有効とわかるのです。
現場で苦労された方のようで、職場で問題となる点と対応策が具体的で的確でした。いろいろな人がいる職場で、チーム意識を高めながら、目標を達成していくのは可能なのです。岡本さん、良い本をありがとうございました。
無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・自分時間を増やすために、スタッフに仕事を任せていくには、自分の忙しさを把握することから始める必要があります(p28)
・店での仕事に対しての「考え方」を伝える・・・例えば・・・この地区の競合店は無愛想な店が多いので、「親切丁寧な接客」を行えば他店との差別化が可能(p52)
・おかしいと思ったことに対しては、間違いをきちんと把握し、修正していくことが必要です・・・"心づかい"をすることは大切ですが、"気づかい"は必要ありません(p81)
・ゴールイメージを一つにする・・・スタッフが「ここまでやればいい」と思っているゴールと、経営者やマネジャーが「ここまでやってほしい」と思っていることが異なるのです(p93)
・自分の夢を語ろう・・・夢を追い掛けている人は皆、キラキラと輝いています(p245)
・ゴールとしている地点に早く到達することができる人に共通すること・・・それは、学んだことをするに実践し、その行動を成果が出るまでやり続ける(p248)
商業界
売り上げランキング: 5,646
【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
「第1章」任せることの5つのメリット
「第2章」任せる技術を高めるコツ
「第3章」任せづらい人への任せ方
「第4章」任せるために外せないコミュニケーションのルール
「第5章」任せるために欠かせないミーティングのルール
「第6章」どうしても任せられない人への対処法
「第7章」任せることができるリーダーになるために
著者紹介
岡本文宏(おかもと ふみひろ)・・・メンタルチャージISC研究所(株) 代表取締役。コンテンツ起業家育成コーチ。アパレル企業勤務、セブン-イレブンFCオーナーを経て、2005年にメンタルチャージISC研究所(株)を設立。ビジネスコーチは芽が出ず、貯金を切り崩し、廃業寸前に追い込まれる。商工会議所での登壇、専門誌での連載が転機となり事業が安定。現在は商店主専門のビジネスコーチングとコンサルタント、コーチ、カウンセラー、士業など専門家の育成を行っている。
読んでいただきありがとうございました! この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 50,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
コメントする