【書評】「人を動かすリーダーの言語化「ストーリーのある理念」が組織を変える」池戸 裕
2026/04/30公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
創業者の想いを言語化する
著者は企業の理念を言語化して、企業のブランディングや社内の活性化を支援するコンサルティングを行っています。今どき「理念」や「ビジョン」のない企業は少ないと思いますが、創業者の想いや方向性が曖昧で、伝わっていないケースは多いのです。
だからその企業が重要視する価値観や考え方,使命・ビジョン・理念や創業者の想い・方向性を明確にして、ストーリーで伝えるのです。そもそも人は「ストーリー」がなければ理解できないのです。
人が動かない,動かせない組織に根づいた問題を,「言語化」という力を身につけて解決してく(p1)
企業理念をプロジェクトチームで決める
企業の「理念」を再構築する場合、会社の歴史を振り返ります。その歴史や物語を「ビジョン(どこへいくために)」「ミッション(何をする)」「バリュー(どのようにする)」「パーパス(なぜする)」といった理念に落とし込むのです。
理念を作る方法としては、トップダウンも可能ですが、著者はプロジェクトチームを結成して,ワークショップ形式で話し合いながら決めていくことを推奨しています。そのほうが、トップダウンよりより自分ごととして理念を社内に浸透させることができるからです。
理念ができたら、「なぜ」を共有するストーリーを作り、社内で対話の場を設け、社員の理解を確認する仕組みを作ります。もちろん社員全員が「理念」を自分ごととして考えてくれない場合もありますが、継続的に取り組んでいくのです。
「自分ごと」にできない社員には・・・新卒採用の際,志望学生に向かって「自分の仕事がいかに世の中に役立っているか」「自分の仕事にどんなやりがいがあるか」・・・などを語らせる(p222)
会社は船であり理念は目的地
著者が企業の理念の言語化をサポートし、採用支援をする中で実感したのは、永続する企業となれるかどうかは、よい理念の有無と、その理念に共感して集まってくれる人がどれだけいるかにかかっているということです。
著者は「会社は船である」と表現し、目的地が決まっていない船には誰も乗らないと解説するのです。そしてよい理念やビジョンがあれば、採用もやりやすくなります。採用で迷ったときには、スキルよりも理念に共感してくれるかどうかで、船に乗る人を決めればよいからです。
この本を読んで、よい理念が企業の事業承継にとって、いかに重要であるかを実感しました。池戸さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・株式会社星野リゾートのキャッチコピーは「旅は魔法」です・・・もともと星野リゾートは「日本の観光をヤバくする」というミッションを掲げていました(p262)
・神戸で上島忠雄商店として創業されたUCCグループ・・・おいしいコーヒーをお客様に届けるために,どうしても越えなければいけない壁がありました。それは,最後の抽出工程です・・・「DRIP POD」システムの開発に着手したのです(p151)
・株式会社自遊人・・・「自遊人」という雑誌を発行する出版社を運営・・・宿泊施設もメディアであると再定義しています・・・応募者に対して・・・「一緒に地方から日本を変えていく旅をする仲間にならないか?」と発信したのです(p30)
▼引用は、この本からです

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池戸 裕 (著)、三笠書房
【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
序章 あなたの言葉が響かないのは「ストーリー」がないから
第1章 人を言葉で動かす3ステップ「理解・共感・自分ごと」
第2章 なぜ必要なのか、「理解」できれば人は意義を見出す
第3章 「共感」することで自発的となり、集合体が仲間になる
第4章 理念を「自分ごと」にできれば、永続的に動いていく
第5章 どうしても「自分ごと」に落とし込めない社員への対応策
終章 会社を100年続けるためにも、人を動かす理念を持とう
著者経歴
池戸 裕(いけど ゆう)・・・ギフト株式会社代表取締役。静岡大学人文学部卒。2005年、中小企業に特化した採用コンサルティング会社に就職。2010年、コピーライターとして入社した株式会社パラドックスにて、理念言語化からはじめる企業ブランディングの経験を積み、2015年に独立、ギフト株式会社を設立し、中小企業の経営者を主に支援。100年続く企業づくりをめざしたブランディング支援によって、経営改善の実績を持つ。
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