【書評】「なぜ、あの社長には優秀な人材が集まるのか 超一流のリーダーの言葉の設計図」金山亮
2026/01/01公開 更新
Tweet
【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
社長の仕事は未来をつくること
PR・コミュニケーションのコンサルは、どんな提案をしているんだろうと手にした一冊です。
社長やリーダーの仕事は、コミュニケーションすることによって未来をづくり、仲間をづくることだという。つまり、自分たちの固有の強みを使って、新しい成長軌道に乗る方針を示し、その信じたくなるストーリーに共感する人を社内外に集めるのです。
もちろん日常の仕事で精いっぱいで、未来について語ることは難しいことでしょう。だからこそ、未来への希望を語るのが、社長の仕事だというのです。
苦しい現実の中でも希望を見出し、皆を勇気づけて進むべき方向を指し示すことこそがリーダーの仕事(p5)
新たな「舞台」を作る
自社の強みを使った新しい方針は、新たな「舞台」を作るようなものです。
例えばソニーは、感動を提供する会社。 カゴメはトマトの会社から野菜の会社へ。京セラは一人ひとりが社長意識を持って、知恵を出し合う全員参加経営。こうした新しい方針、新しい舞台を作って人を集めるのです。
ソフトバンクの孫正義は、創業30年の2010年に行われた「親30年ビジョン発表会」で、300年後には人間の脳をはるかに超える「自ら学習する脳型コンピュータ」が出現すると予測しました。
そうした人が信じたくなるようなホラ話が、人の心に希望の光を与えるというのです。
「相手が期待する未来」で「自社の固有の強み」を発揮できる「舞台」を示す(p122)
メッセージは将来仮説・解決策・差別化
そうしたよいメッセージには、「誰に伝えるのか」「誰に届けるのか」という視点がはっきりしているという。その伝えるべき相手に対して「将来仮説」「解決策」「差別化」の三つの要素で構成するメッセージを伝えていくと効果的です。
例えば、ダイレクトリクルーティング会社なら、人材流動化が進むという「将来仮説」を立て、「解決策」として応募を待つのではなく、企業から声をかけるダイレクトリクルーティングが拡大することでよい人材を獲得できることを示し、「差別化」は、当社はスカウト可能会員数が業界一と伝えるというわけです。
後は、「将来仮説」「解決策」「差別化」のそれぞれについてそれを示すデータや事例を集めていけば、説得力はどんどん高まっていくのです。」
こうしたメッセージは、その「背景」まで伝えて初めて「伝わるかもしれない」というくらい、私たちのメッセージは伝わりにくいという。
誤解、曲解されてしまうのは「背景」を語っていないから(p145)
コミュニケーションの大切さ
PR・コミュニケーションのコンサルだけあって、コミュニケーションの大切さを強調していました。
例えば、エヌビディアでは、社員3万人が月2回、所属チームや幹部に「お客様の潜在ニーズ」「競合の動き」「自社への期待と現実のギャップ」「それらに対するとるべきアクション」を提出させているという。j
また、ウォルマートでは、「部下の話は最後まで聞く」という文化が徹底されているという。情報を集めるにしても、方針を決めるにしても、伝えるにしても、コミュニケーションが必須というわけです。
金山さん、良い本をありがとうございました。
| 無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスさんは、社内会議の場に誰も座っていない「お客様の椅子」を設けていたそうです(p58)
・企業のコミュニケーションはトップ直属で、すべてを取りまとめる形でなければなりません(p214)
・多くの仕入れ先もエブリデイ・ロー・プライスで売上が上がるとは信じておらず、価格交渉は難航しました・・・ペットフードの売上が上がったことをデータで示しながら「次はトイレットペーパーや洗剤などの日用品」というように、仕入れ先を順次口説いて・・食品へと拡大していきました(p71)
▼引用は、この本からです

Amazon.co.jpで詳細を見る
金山亮 (著)、イースト・プレス
【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
第1章 超一流のリーダーは本気のコミュニケーションで相手を振り向かせる
第2章 超一流のリーダーは本当に伝えて動かすべき「相手は誰か」から始める
第3章 超一流のリーダーは自分たちの「固有の強み」の伝道師である
第4章 超一流のリーダーは自分たちがもっとも活躍できる「舞台」に言葉を与える
第5章 超一流のリーダーはキーメッセージという「台本」で役になりきり相手を動かす
第6章 超一流のリーダーは言葉と行動でピンチをチャンスに変える
第7章 超一流のリーダーは組織横断でコミュニケーションを束ねる仕組みをつくる
著者経歴
金山 亮(かなやま りょう)・・・組織やリーダーの変革を促す広報・コミュニケーションのエキスパート。1964年、富山県生まれ。現在、フライシュマン・ヒラード・ジャパン株式会社の代表取締役社長を務める。東京大学法学部卒業後、住友化学とセガにて海外企業との提携・折衝業務に携わる。その後、フライシュマン・ヒラード・ジャパンに準創業メンバーとして入社し、国内外約200社に及ぶ企業のブランド構築、販売促進、企業変革支援、危機管理対応などを担当。2007年にウォルマート傘下で経営再建中だった西友の執行役員。2015年からはデロイト トーマツ グループ執行役員。2024年にフライシュマン・ヒラードに復帰し、現職に就任。
この記事が参考になったと思った方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
![]()
この記事が気に入ったらいいね!
























コメントする