人生を変えるほど感動する本を紹介するサイトです
本ナビ > 書評一覧 >

「WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う」サイモン・シネック

2022/03/24公開 更新
本のソムリエ
本のソムリエ メルマガ登録[PR]

「WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う」サイモン・シネック


【私の評価】★★★☆☆(79点)


要約と感想レビュー

本物のリーダーは理念を語る

インスパイア型リーダーとは、本物のリーダーのことです。本物のリーダーはWHYを語ります。優れたリーダーのWHYを具体的に見てみると、アップルのスティーブ・ジョブズは「他社とは違う考え方」。サウスウェスト航空は、「庶民のために戦う闘志」。ビル・ゲイツは、「あらゆる机にパソコンを」。ウォルマートは「つねに学び、顧客に奉仕する」。スターバックスは、「第三の場所(サード・プレイス)」です。


WHYとはその組織の目的であり、理念であり、大義なのです。つまり何(What)をどう(HOW)やるのか、良い商品をいかに効率的に作るかなどということは全く関係ないのです。あくまでWHYという信念からスタートして、形になったのが商品なのです。もし、アップルの製品を単純にマネしたとしても、それだけではうまくいかないのです。人々はWHATを買うのではなくアップルのWHYつまり「Think different」を買っているのです。


・ウォルマートはWHYとHOWを混同しはじめた。人々に奉仕し、貢献するために会社があるはずだったのに・・・低価格ばかりにこだわるようになった(p205)


お金が成功ではない

もっとも印象的なエピソードは、成功した起業家が40~50人集まった討論会での著者の体験でしょう。「業績予想を達成した人はいますか」と著者が問うと、8割の人が手を挙げました。「自分が成功したと思っている人は?」と著者が問うと8割の人が手を下げたという。そして多くの成功者は大金を手にしているにもかかわらず、何かを失ってしまったような気がすると、告白したというのです。


起業家は創業当初の貧しく必死だった頃の気持ちを懐かしそうに語りながら、ビジネスが成長するなかで何かが変化し、WHYを失ってしまったと感じている人が多かったのです。お金を稼げたことが、必ずしも成功ではないのです。


・成功した企業のオーナーたちは・・・かれらの大半には、もうWHYがわからなくなっている(p209)


理念やビジョンこそが大切

そういえば松下幸之助も従業員が1000人にもなった頃、宗教団体を見学したときに給与をもらってもいないにもかかわらず、宗教団体の人が生き生きと仕事をしていることにショックを受け、松下電器の使命は「生産によって貧乏をなくすこと」という崇高なものであると気づいた話を思い出しました。松下幸之助では、その日を真の創業日としています。つまり、WHYを知った日なのです。


会社では理念やビジョンを決めていますが、本当に理念に従って事業を行っているのか、理念が浸透しているのかが、実は非常に重要ではないかということがわかりました。非常に良い内容の本ですが、ややまとまりに欠けるということで★3としました。シネックさん、良い本をありがとうございました。


無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信)
3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。

この本で私が共感した名言

・キャッシュバック商法の落とし穴・・・いくら操作したところで、忠誠心を育てることはできない(p35)


・サウスウエスト航空は、低コストの航空会社という考え方を発明したわけではない・・・「われわれは庶民のために戦う闘志である」・・それこそ、かれらが航空会社を創業したWHYだった(p85)


・WHYタイプは夢想家であり、あまりにも活発な想像力の持ち主だ・・・いっぽうHOWタイプは、もっと現実を生きている(p165)


▼引用は、この本からです
「WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う」サイモン・シネック
サイモン・シネック 、日本経済新聞出版


【私の評価】★★★☆☆(79点)


目次

はじめに なぜ、WHYから始めるのか?
第1部 WHYから始まらない世界
第2部 WHYから始まる世界
第3部 リーダーには信奉者が必要
第4部 信じる人間をどう集結させるか
第5部 成功は最大の難関なり
第6部 WHYを発見する



著者経歴

サイモン・シネック(Simon Sinek)・・・リーダーや企業、非営利組織に対して「人々をインスパイアする方法」を伝授してきたコンサルタント。これまでアメリカ連邦議会議員、外交官、国連、国防総省、マイクロソフト、アメリカン・エキスプレスなどでWHYの力を伝授してきた。コロンビア大学で戦略的コミュニケーションプログラムの講師を務めるほか、ランド・コーポレーションの非常勤研究員も務める


この記事が参考になったと思った方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

ブログランキングにほんブログ村



<< 前の記事 | 次の記事 >>

この記事が気に入ったらいいね!

この記事が気に入ったらシェアをお願いします

この著者の本



同じカテゴリーの書籍: