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「力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣」古川武士

2015/12/23公開 更新
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力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー

 私の知っている優秀な管理職と、仕事のスタイルが似ていたので、ご紹介する一冊です。優秀な管理職は、上司の意向をできるだけ実現しようと努力します。


 例えば、上司からの難しい要求に対して100点満点ではないけれど、今できる手を打っていく。その一方で、「そんなの無理」とまったく動かない人もいるわけで、この差は大きいのです。


・完璧主義の人は着手が遅く先延ばしする上手に力を抜く人は小さくはじめてすぐやる(p80)


 そして、手に余る問題があれば、仕事を切り分けて、手伝ってもらうよう周囲に要請します。それも「手伝ってください」というお願いではありません。「この仕事をやらなくてはならない、だから、手伝ってもらいたい。そうしないと完遂できない」というロジックです。


 仕事を完遂するために必要であれば、礼を失しないかぎり、他人の力を借りることに、何の遠慮もいらないのです。なぜなら、組織の目的は、組織の力を活用して、結果を出すことだからです。


・何かトラブルが起こった時・・完璧主義の人・・・あれもこれも全部自分で対応しようとしてしまい、結局どれも中途半端に終わってしまう。上手に力を抜く人・・・妥協するポイントを決め、他人の力を借りることで仕事を柔軟に処理する(p95)


 分かっているけれど、難しいのが、こうした合格点を取るための方向性を示すことでしょう。何をいつまでにどういった手順で処理すれば、合格点が取れるのか。70点でよいから、できる打ち手を示し、それぞれマイルストンを明確にして指示を出すのです。そこまでできれば、この本からは卒業ですね。


 古川さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・完璧主義の人は無制限にがんばる上手に力を抜く人は制限を設けてがんばる(p37)


・上手に力を抜く人・・仕事をチャンクダウンし、小さな一歩から着手する・・報告書作成
  過去のよい例を探す 
  たたき台を作る
  本文を書く(p84)


・上手に力を抜く人は、一つのことに百%を求めず、失敗も受け入れながらいくつかの施策を試し、全体でうまくいけばいいと考えます(p148)


・A課長は、会議に極力参加しない主義です・・「目的は何?」「あとで議事録を見て情報把握するだけではダメかな?」「私がいなくても決まるんじゃないの?」・・と、明確な目的と必然性がなければ拒否されます(p216)


・私の知り合いの研修会社の社長は、仕事をすべてギリギリの納期で終えます。彼のギリギリぶりは筋金入りで、提案書は当日の朝、早起きして三時間で書き上げたり、研修で使うスライド資料も、当日の朝に作ったりしています(p49)


・戦略的に妥協を行う時には、「最悪の場合は何を重視するか」「最高のものに仕上げるために何をしたらいいか」「最低、何をすれば合格ラインなのか」という三つの基準から考えましょう(p96)


力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣
古川武士
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【私の評価】★★★★☆(83点)



目次

序章 完璧主義が効率を下げる
第1章 「短時間で効率的」に仕事を終える
第2章 「効果的な工夫」で成果を高める
第3章 「失敗を恐れず」行動する
第4章 「精神的な余裕」をつくる
第5章 「他人の力」を上手に活かす


著者経歴

 古川武士(ふるかわ たけし)・・・習慣化コンサルティング株式会社代表取締役。米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー。関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立


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