「海賊とよばれた男(上・下)」百田 尚樹

| コメント(1) | このエントリーをはてなブックマークに追加

海賊とよばれた男 上海賊とよばれた男 下

【私の評価】★★★★★(94点)


■出光興産の創始者、出光佐三の
 生涯を記した一冊です。


 母が若い頃、出光のガソリンスタンドで
 働いていたらしいので、
 ご縁を感じながら読みました。


 驚くのは、出光興産の出発は、
 石油業界に興味をもった出光佐三に
 日田重太郎という資産家が金を出したこと。


 それも別荘を売ってお金を作り、
 投資ではなく、

 「おまえに、あげる」

 お金を譲渡したというのです。


・「なあ、とことんやってみようや。
  わしも精一杯応援する。
  それでも、どうしてもあかなんだら-」
 日田は優しい声で、しかし力強く言った。
 「一緒に乞食をやろうや(上p230)


■出光佐三は、何度も倒産しそうになりながら、
 油を改良し、売り先を探して
 満州、朝鮮にまで進出しています。


 商売は常に先行者の商圏を
 機動力で奪っていく。
 まさに海賊です。


 何度も危機を迎えますが、
 銀行が融資で出光を支えています。


 それは、出光の可能性だけでなく、
 消費者重視、社員尊重の経営思想が、
 すべての人を引き付けたのだと思います。


・「これは好機です。高く売りましょう」と言う店員がいたが、
 鐡造は「馬鹿っ!」と一喝した。
 「国岡商店が軽油の備蓄を増やしたのは投機のためではない。
 消費者に安定供給するためではないか
 今後、二度と卑しいことを言うな!(上p263)


■戦後も、無一文から千人の社員と共に、
 銀行の応援で立ち直ります。


 メジャー、役所、業界の抵抗を受けながら、
 民族系石油会社として、備蓄タンク、
 タンカー、製油所を建設していきます。


 一貫しているのは、
 日本国家のために、国民のために
 石油を安価に提供するということ。


 たった一人の理念から企業が興る。


 そして、
 一つ判断を間違えれば倒産という
 創業の怖さを感じました。


 百田さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・「愚痴をやめよ」・・・
 「日本には三千年の歴史がある。
  戦争に負けたからといって、
  大国民の誇りを失ってはならない。
  すべて失おうとも、日本人がいるかぎり、
  この国は必ずや再び立ち上がる日が来る(上p16)


・ガソリンがなければ、車に乗らないで、歩けばいい。
 足はそのためにある。灯油が足りなくてストーブが
 使えなければ、外套を着ればいい・・
 いちばん大事なことは
 日本人の誇りと自信を失わないこと。(下p348)


・政府や業界から目の敵にされるのは、兄である鐡造の
 独特の経営方針に理由があると思っていた。
 そのひとつは他社のように官僚の天下りを
 いっさい受け入れなかった
ことだ(下p315)


・国岡商店はイランの石油輸入に成功して、
 巨額の金を得た。一気に業界第三位に躍り出た。・・・
 ここで店員たちが驕り高ぶれば、国岡商店は滅ぶ(下p264)


・五十年は長い時間ではあるが、
 私自身は自分の五十年を一言で言いあらわせる。
 すなわち、誘惑に迷わず、妥協を排し、
 人間尊重の信念を貫きとおした
五十年であった、と(下p291)


海賊とよばれた男 上
海賊とよばれた男 上
posted with amazlet at 12.11.29
百田 尚樹
講談社
売り上げランキング: 41

海賊とよばれた男 下
海賊とよばれた男 下
posted with amazlet at 14.01.11
百田 尚樹
講談社
売り上げランキング: 40

【私の評価】★★★★★(94点)



楽天ポイントを集めている方はこちら




読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログへ


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
50,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読

スポンサードリンク

>月別(2002年7月~)