■私は、司馬遼太郎の本が好きなのですが、
なんといっても時々出てくる名言が大好きで、
その名言を探しながら読んでいるといってもいいでしょう。
この本では、そうした名言を
司馬遼太郎の著書からピックアップしています。
■いま、テレビドラマでやっている
「坂の上の雲」を読んだときは、
「精神主義と規律主義は,無能者にとって絶好の隠れ蓑である」
という名言にしびれました。
司馬さんの名言は、人間の本性というものを
ずばりと表現しているものが
多いと感じます。
・千代は、利口さを、「無邪気」で擬装していた。
利口者が、利口を顔に出すほどいや味なものはないということを、
この娘は、小娘のころから知っている。 「功名が辻」(p228)
■司馬遼太郎さんは、こうした名言を
出演者に言わせるために小説を
書いていたのではないかとも
思えるところがあります。
司馬遼太郎の名言の
エキスだけ楽しめますので、
本の評価としては★4つとしました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・人間、思いあがらずになにができましょうか。・・・
才ある者は思いあがってこそ、十の力を十二にも発揮することができ、
膂力ある者はわが力優れりと思えばこそ、肚の底から力が
わきあがってくるものでござります 「国盗り物語 一」(p12)
・人の一生はみじかいのだ。おのれの好まざることを我慢して
下手に地を這いずりまわるよりも、おのれの好むところを磨き、
のばす、そのことのほうがはるかに大事だ「峠 上」(p20)
・小人という西郷の用語は己れを愛する者という意味である。
「・・・小人ほど才芸のあるもので、むしろこれを用いねばならぬ
ものである。さりとてこれを長官に据えたり、これに重職をさずけたり
するとかならず国家をくつがえすことになる 「翔ぶが如く」(p24)
・何者かに害をあたえる勇気のない者に善事ができるはずがない、
と継之助は考えている 「峠 上」(p49)
・自己を忘れれば天の心にちかくなり、胸中が天真爛漫としてきて、
あらゆる事や物がよく見えるようになった 「翔ぶが如く 二」(p188)
▼引用は、この本からです。
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【私の評価】★★★★☆(85点)
■著者紹介・・・司馬 遼太郎(しば りょうたろう)
1923年生まれ。作家。
1996年逝去。
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■関連書評■
a. 「項羽と劉邦」司馬 遼太郎
【私の評価】★★★☆☆
b. 「燃えよ剣」司馬 遼太郎
【私の評価】★★★★★
c. 「国盗り物語」司馬 遼太郎
【私の評価】★★★★☆
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