「インテリジェンス武器なき戦争」手嶋 龍一、佐藤 優

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

【私の評価】★★★★☆(85点)


●情報(インテリジェンス)の世界で注目をあびる
 元外交官とジャーナリストの対談です。

 諜報についてはほとんどテレビや新聞では
 書かれませんので、興味深く読みました。


●まず、トヨタで設計データを盗んだ企業スパイがいたように、
 あらゆる国家が情報を集めているのが現実です。

 日本でも政治家の盗聴事件などがときどき
 表に出ますが、これは氷山の一角なのでしょう。

 ・ありとあらゆる都市で、ほとんどの要人の電話は盗聴されている
  と考えたほうがいい。例外はワシントンだけでしょう。あそこの電話を
  盗聴していると、すぐに逆探知されてしまう(佐藤)(p18)


●そのネットワークは、政治家、官僚、民間企業、ジャーナリスト・・
 あらゆるところで活動しているようです。

 ・上海の総領事館が中国当局から脅迫されて自殺したなら官邸に
  報告して然るべきなのに、それもしない。・・・弱みを握られて
  いるヤツが外務省幹部にいるんでしょうね(佐藤)(p156)


●佐藤氏の持論は、経済力に応じたインテリジェンス能力を
 日本は持っているものの、それを生かしきれていないというものです。

 日本には、仕事を中断して、勉強する、充電する
 といった仕組みが少なすぎるのです。

 日本の能力を生かしきるためには、
 人材育成の仕組みが必要であるというのがお二人の結論でした。

 ・ジャーナリストになると、夜討ち朝駆けで疲弊していく。
  充電する機会がほとんどない。(手嶋)(p201)


●この本自体がお二人の工作活動の一つかもしれませんので
 鵜呑みにはできませんが、知らない世界があることは
 よくわかりました。

 日本でも専門の対外情報機関を作ろうという話もありますので、
 この関係の勉強もしていきたいと思います。
 ★4つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・ヴァチカン市国は、隠れた情報大国です。・・・その
  インテリジェンス能力にはいまも侮りがたいものがある。(手嶋)
  ヴァチカンは怖いですよ。・・・モスクワでもすごい仕事を
  していますし。(佐藤)(p89)


 ・私はロシアの仕事をしていたとき、日商岩井と三井物産を非常に
  重視していました。この二つの商社には、それぞれ基本哲学
  があります。(佐藤)(p20)


▼引用は、この本からです。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)
手嶋 龍一 佐藤 優
幻冬舎 (2006/11)
売り上げランキング: 829
おすすめ度の平均: 4.0
3 褒めあい
4 国際諜報小説を読みふけるような面白さだが、現実世界の出来事となると、、、。
5 ■日本の外交の二人の巨塔による傑作!

【私の評価】★★★★☆(85点)


■著者紹介・・・手嶋 龍一

 外交ジャーナリスト、作家。
 NHKワシントン特派員として「たそがれゆく日米同盟」「外交敗戦」
 を執筆。ハーバード大学国際問題研究所、ドイツのボン支局長、
 ワシントン支局長を経て、2005年独立。


■著者紹介・・・佐藤 優

 英国の陸軍語学学校でロシア語を学び、その後在ロシア日本大使館勤務。
 モスクワ国立大学哲学部で弁証法神学を講義。
 2002年、背任と為計業務妨害の容疑で逮捕され、現在起訴休職中。


─────────────────
■関連書評■
a. 「日本軍のインテリジェンス」小谷 賢、講談社
【私の評価】★★★★★

b. 「CIAは何をしていた?」ロバート・ベア
【私の評価】★★★☆☆


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログへ


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
42,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記

トラックバック(6)

トラックバックURL: http://1book.biz/mt/t-kazu-b/2806

【私の評価】★★★☆☆(79点) ■日本、韓国で、国家によって粛清された  イ... 続きを読む

【私の評価】★★★☆☆(74点) ■政治の世界は、経営と同じように、  絶対に... 続きを読む

一日一冊読書感想集 - 「交渉術」佐藤 優 (2009年2月22日 21:38)

【私の評価】★★★★★(94点) ■今、話題の北方領土問題ですが、  2002... 続きを読む

【本ナビ】 一日一冊読書感想集 - 「生かされて」イマキュレー・イリバギザ (2009年6月28日 10:50)

【私の評価】★★★☆☆(71点) ■最近、アフリカでは、スーダンで虐殺が発生し... 続きを読む

情と理 -カミソリ参謀回顧録- 上 (講談社+α文庫)posted with a... 続きを読む

【本ナビ】 一日一冊読書感想集 - 「たそがれゆく日米同盟」手嶋 龍一 (2010年1月 8日 21:48)

たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て (新潮文庫)posted with ... 続きを読む

コメントする

★★★★★ 94点の書籍
 失敗百選 41の原因から未来の失敗を予測する 会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書) なぜ消防署で住宅ローンがバカ売れするのか?―お役所系集団に口コミで売り込む方法 発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方 「なりたい
自分」に
なる心理学
死ぬまでに知っておきたい 人生の5つの秘密
最後の
パレード
成功者の習慣 成功する人は何が違うのか[CD] 交渉術 挑戦する経営―千本倖生の起業哲学 トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (1)) 弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術
脳が教える! 1つの習慣 「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~ 小泉官邸秘録 あなたに奇跡を起こす笑顔の魔法―心から笑えなくても大丈夫 専業主婦が年収1億のカリスマ大家さんに変わる方法 スピリチュアルワーキング・ブック
ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 史上最高のセミナー 中国の「核」が世界を制す 続・志のみ
持参
ちょっとアホ!理論 倒産寸前だったのに超V字回復できちゃった! 社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!
出会う人みな、仕事の先生 冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 松下幸之助翁82の教え―私たち塾生に語った熱き想い 話し方入門 新装版 マザー・テレサ―あふれる愛 幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック―“不思議な力”を味方にする8つのステップ
いま自分の
ために何が
できるか
 
社長の
販売学
 
ユダヤ5000年の教え―世界の富を動かすユダヤ人の原点を格言で学ぶ   夜回り先生 (小学館文庫)   本気で生きよう!なにかが変わる   変な人の書いたツイてる話  
こころのチキンスープ―愛の奇跡の物語   影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか   面白いほど成功するツキの大原則―ツイてツイてツキまくる頭の使い方教えます   NEWグランド
マネジメント
 
坂の上の雲〈1〉    
           
           

Line up

バックナンバー

Powered by Movable Type 4.25