「営業本のベストセラー100冊を分析して、売れる営業のルールまとめました。」菊原 智明
2023/09/28公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
ニュースレターで情報提供する
20代売れない住宅営業だった著者は、お客さまに役立つニュースレターで「お客様との信頼関係」を作り、トップ営業となりました。この本では自分の体験も折込みながら、営業本に書いてある内容をまとめています。やはり潮流としては、売り込むよりも「お客様との信頼関係」にこだわり、お客さまのニーズに合った提案をすることが王道のようです。
著者の場合は住宅という高額商品だったので、ニュースレターで「失敗住宅例」や「注意すべき点」を情報提供することで、見込み客との信頼関係づくりを仕組み化できていました。ニュースレターというツールを持っているので、お客さまに電話するときも、「今までお役立ち情報を3回ほどお送りさせて頂きました。今後も必要ですか?」とニュースレターをネタにお客と楽に対話でき、見込みがなければニュースレターを送らなければよいだけなのです。
メリットだけでなくデメリットも伝える(p50)
面倒くさいお客は切る
興味深かったのは、著者が売れない営業マン時代は、値切るし、予算が少ないし、クレームを言ってくるような質の悪い顧客ばかり対応していたということです。売れる営業マンは、そうした面倒くさいお客は切ってしまっていたらしいのですが、売れない著者は面倒くさいお客に時間を取られていたのです。
著者は面倒くさいお客を切ることによって、住宅を買いたい性格のよいお客さまとの時間を増やすことができ、お客さまのニーズを聞き取り、お客さまに寄り添った営業ができるようになったという。よいお客さまはお土産を持ってくることもあるし、無理な値切りはしないし、性格もよく、お客を紹介してくれたりもするという良い良いづくしなのです。
いいお客様だけに時間を使う(p114)
予算通りのプランとニーズ通りのプランを提案
著者の営業のパターンは、良いお客さまに対してニーズと予算を聞き取り、予算通りのプランと、ニーズ通りのプランを2つ提案していたという。最初に予算どおりのプランを説明すると、お客様はちょっとがっかりします。次にニーズどおりのワクワクするプランを提案すると当然、予算オーバーなのです。そこで、本当に必要なオプションを選別しながら総額をすり合わせていくという。だいたいのお客は「安めに予算を言う」ので、その中間で折り合うことができたというのです。
書籍の内容だけでなく著者の経験と実践談で説得力ある内容でした。菊原さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・売れる営業が密かに実践しているのが、自分の振る舞いや表情を「撮影」しておくことです(p31)
・出会った時から"いい仕事をしますから友達を紹介してくださいね"と言っています(p167)
・午前中に重要な仕事の90%以上を終わらせる(p187)
【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
1 売れる営業の「見た目」
2 売れる営業の「トーク」
3 売れる営業の「アプローチ」
4 売れる営業の「ヒアリング」
5 売れる営業の「商談」
6 売れる営業の「クロージング」
7 売れる営業の「アフターフォロー」
8 売れる営業の「習慣術」
著者経歴
菊原 智明(きくはら ともあき)・・・営業サポート・コンサルティング(株)代表取締役 ・関東学園大学 経済学部講師 ・社団法人営業人材教育協会理事 群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への研修、コンサルティング業務、経営者や営業職向けのセミナーを行っている。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会に出てからすぐに活躍できるための知識を伝えている。卒業生は1,500人以上。
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