「即決！営業道場 １年目から結果を出す」堀口龍介

【私の評価】★★★★☆（87点）

要約と感想レビュー

どちらにでも転ぶ人を買う人に導く

「即決営業道場」とはクロージングをしっかりやろうという内容です。お客様は２：６：２にわかれます。2割は絶対に買わない人、6割はどちらにも転ぶ人、2割は黙っていても買う人です。トップ営業マンは、真ん中の6割、どちらにでも転ぶ人を、営業力で買う人に導くのです。そのためには、営業トークを訓練します。台本を書いて覚えるのです。プロにアドリブはないのです。

例えば脱毛サロンであれば、「色の白い方はちょっとした黒い毛が目立ちやすいんですよね」とゆさぶって、「全身脱毛コースで処理しておくと、これから何十年も脱毛のことを考えなくていいんです」とメリットを伝え、「皆さんは結局は全身コースに変更なさいますので、どうかこの機会にスタートしてください！」とクロージングするわけです。こうした営業トークを台本を作って、練習するのです。

有効なのが「二者択一」・・「人気は、松プランと竹プランです」「ほとんどの方が、松プランか竹プランを選ばれます」（ｐ59）

買わない理由に対する事前準備

興味深かったのは、お客様の買わない理由に対して、すべて事前に対策が打たれていることです。お客さまが即決しない理由は、だいたい決まっています。「決裁者に相談しないと・・」「もう少し考えます」「予算が・・」などです。

だから、安い価格でのお試し研修を行うのであれば、事前に「当日は決裁者様も同席してください」とお願いし、「もし気に入ったら、この機会にスタートしてください」とその場で即決するように約束してもらうのです。また、月◯万円くらいかかりますけど、大丈夫ですよね、と予算的に問題ないか事前に伝えておくのです。これらの対策はすべて台本やマニュアルに入れておいて、だれでも同じレベルの営業ができるように訓練するのです。　

先手必勝・・月3万円くらいかかりますけど、大丈夫ですよね・・ご主人も一緒にお聞きくださいね（ｐ166）

売れる営業は断られても堂々と切り返す

「お子さんの一生がかかっています。どうかこの機会にご契約ください」という即決クロージングは、一歩間違うと、押し売りに近いものをお客さまに感じさせてしまうかもしれません。ただ、その背後にはこの商品を売ることで、売ってお客様に役に立つという自信があるのです。売れる営業は、断られても堂々と切り返すのです。

もちろん営業マンの基本として、お客さまとの関係を良くすること、地味な服装とし、商品のプラスとマイナスも説明することなど基本は押さえています。日本人はなかなかクロージングが苦手ということで、クロージングに力を入れることで結果に差が出てくるのでしょう。堀口さん、良い本をありがとうございました。

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この本で私が共感した名言

・地味に徹する誠実さ・・白シャツ、ネイビーのネクタイ、すべて無地です（ｐ48）

・売れる営業マンは、アンカーを決して運任せにせずに、料金説明の直前に自ら提示します・・・Ａ類似商品の他社料金、Ｂ相場、Ｃ過去の自社料金（ｐ187）

・欠かせないのが「お客様の声」です・・受講生の感想インタビュー動画を撮影（ｐ213）

▼引用は、この本からです

堀口龍介、秀和システム

【私の評価】★★★★☆（87点）

目次

初段　新人営業マンこそ即戦力になる
二段　まず「売り」を鍛えよ
三段　即決力の極意は「引いてから足せ」
四段　デキる新人こそ競争大好きになる
五段　「新人の十年後」も成功を続けられる絶対法則

著者経歴

堀口龍介（ほりぐち　りゅうすけ）・・・株式会社即決営業代表取締役。1976年、大阪生まれ。訪問販売の最大手に入社し、その翌年にセールスマン1000人以上のなかで年間個人売り上げ1位の成績を収める。その後、訪問販売会社を渡り歩き、在籍した3つの会社すべてで年間個人売り上げ１位を記録。29歳で訪問販売会社を起業し、自身が実践してきた「即決」にこだわる営業手法を社員にそのまま実践させた結果、初年度から年商2億7000万円を売り上げる。以降、京都や東京に拠点を広げ、グループの売り上げが年商5億円を突破。39歳のときに、オリジナル営業手法を世に広めることを決意。他社からの研修依頼を引き受けるほか、一般の方々に向けた講演会やセミナーを数多く開催。全国各地で好評を得ている。指導した人数は延べ3万人を超え、年収1000万円以上のトップセールスを多数輩出している。

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