「一瞬で心をつかむ!聞く力」菊原智明
2020/07/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
要約と感想レビュー
お客様の悩みを聞く
私は1週間前に車を購入しましたが、最初の営業マンがどうもダメで、別のディーラーでその日に購入契約しました。この本を読んで、最初の営業マンがなぜダメだったのか理由がはっきりわかりました。車の購入を真剣に考えている私たちの気持ちを無視し、最初のディーラーの営業マンは車の説明をだらだらと続けていたのです。最初の営業マンがこの本を読んでいれば、私たちから気持ちを聞き取り、価格交渉を始めでいたでしょう。
たいていの人は悩みを「解決してほしい」のではなく、自分の悩みを「ただ聞いてほしい」のです。だから聞く力があれば、会話が苦手な人でもコミュニケーションスキルが上がり、最も面倒な「トラブルや誤解」を回避できるようになります。日本人はもともと、「本音をはっきり口にしない」ので、言葉の受け取りミスや解釈のズレも起きやすいのです。
「自分ばかり話す人」というのは、聞く技術に劣っていることが少なくありません。人の話を聞く習慣ができておらず、「自分が語りたい!」という欲求のままに話しているのです(p189)
お客様の話を聞く
この本のすごいところは、すべての項目ごとに著者の経験が入っていることでしょう。著者は7年間ダメ営業マンで、どう頑張っても上手に話せないなら、話を聞くようにしようと開き直ったというのです。著者は割り切って聞く営業に変え、顧客に寄り添うことで一躍トップ営業マンになっています。
それまでの著者は説明することだけを考えていて、お客様の話を聞くことを考えていなかったのです。特に日本人は自分の考えていることをはっきり言わない傾向があり、話の通じない営業マンから顧客は去っていくのでしょう。
(顔を)観察して表情を追ううちに、相手の心境の微妙な変化に気づけるようになるのです。たとえば、「家族の話が出たときに、ちょっと顔色が曇った」といったことを察知できるようになります(p58)
自分の姿を動画で撮る
人からどう見られているのか、人は分かっているようで、自分が一番分かっていないのかもしれません。著者は自分の姿を動画で撮って、自分を第三者の視線で見直すことを推奨しています。動画を見ると、人の話をジャッジしたり、途中で口をはさんで話の腰を折るといった、自分の欠点が見えてくるというのです。
人の話を聞いていて、思わず自分の意見を言いたくなることがあるかもしれませんが、ぐっとこらえて、最後まで聞くようにしなくてはならないのです。実は今、私に必要な本だったのかもしれない・・ということで本の評価は★5としました。菊原さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・共感している人同士は、言葉やしぐさが一致していく・・・共感していないといくら言葉や表情を作ってもシンクロが起きず、聞き手にとって、それがノイズとして伝わります(p105)
・「休日は何をしていますか?」と聞くだけで関係はぐっと深まる(p97)
・「コンサルという稼業は、〈話を聞くだけ〉で、十分仕事をしたことになる」考え方がガラッと変わった瞬間です(p21)
【私の評価】★★★★★(90点)
目次
第1章 なぜ"聞く力"が必要とされるのか
第2章 正しい話の聞き方
第3章 心の距離を縮める聞き方
第4章 会話上手になる聞き方
第5章 聞く力があれば会話がスムーズになる
第6章 相手がつい本音を口にしてしまう聞き方
第7章 聞く力があれば問題を解決できる
著者経歴
菊原智明(きくはら ともあき)・・・営業サポート・コンサルティング株式会社代表取締役。1972年生まれ。トヨタホームに入社し、「営業レター」で4年連続トップ営業となる。約600名の営業スタッフ中でMVPを獲得。2006年に独立。現在、上場企業への研修、コンサルティング、セミナーを開催。
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