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ドン・キホーテの圧縮陳列を考えた人「楽しくなければ成果は出ない」田中 マイミ

2024/12/19公開 更新
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「楽しくなければ成果は出ない」田中 マイミ


【私の評価】★★★★★(94点)


要約と感想レビュー


成果を出す仕事術

著者はドン・キホーテ1号店で、天井まで届くような陳列方法を考えだし、圧倒的な売り上げで営業部長に昇進しました。現在は独立して、経営者向けのコーチング、コンサルティングを行っています。


彼女の伝える成果を出す秘訣の1つ目は、「楽しくなければ、成果は出ない」という考え方です。著者はどうすれば楽しいか、どうなれば楽しいかだけを考えて仕事をしてきたという。


ドン・キホーテの圧縮陳列も自分が楽しく感じる陳列を工夫しているうちに、売り上げNo1を達成しました。もちろん会社では、面白い仕事ばかりではありません。面白くなければ、自分で面白い仕事を作り出せばいいのです。


ゲーム感覚で、遊ぶ意識で仕事をする(p22)

雑談をする

成果の出るポイントの2つ目は、「雑談をする」ことです。特に管理職の立場にいる人は、部下に興味を持ち、部下が気持ちよく動けるようにしてあげるのが仕事です。


だから著者は、結果が出ない部下とは、まずは一緒にランチに行って、「体調はどう?休日には休めている?」などと雑談していたという。著者は仕事や業績よりも、その人に興味を持って、何を言ったら怒るのか、何を言ったら喜ぶのか観察していたという。


いいコミュニケーションが取れていると、信頼関係ができて、斬新でいいアイデアが出てきやすくなるというのです。


よく雑談していました・・私は仕事ぶりや業績よりも先に、その人本人を見たかったからです(p138)

新しいことに挑戦する

最後に成果の出るポイントの3つ目は、脱ルーティン。つまり、「新しいことに挑戦する」ことです。たぶん著者が経営者向けのコーチングで使っている質問だと思いますが、「世界に自分を知っている人間が誰もいなくなったら、何をしますか?」と質問しています。


また、生まれてから現在までの出来事をタイムラインとしてまとめてみることも推奨しています。そうすると、仕事で悩んでいたとしても、自分の人生の中の一部である仕事という高い視点が持てるのです。


そういう視点を持てると、仕事でもプライベートでも次はどんな新しいステップをしていくべきかと考えるきっかけになります。著者自身も、音楽家とドン・キホーテでの経験を活かし、より自分が楽しいと思えるコーチやコンサルタントとして独立したのです。


「会社に入る」のではなく、「自分の人生」に会社を入れる(p123)

落ち込んだ時にどうするか

後半には、落ち込んだ時にどうするかという助言が語られています。例えば、落ち込んだら、「学びのチャンス」と捉えて、学びを探してみる。または、自分が「何をするか」だけに意識を向けてみるというのが著者のアドバイスです。


著者は何でも楽しそうに見えますが、実は苦労もされているのではないか、と感じました。だから、どうせ仕事をするならば、成果に一喜一憂するよりも、自分が夢中になって本気で面白いことをやり続けよう!という著者の歌声が聞こえてくるように感じました。


人間関係を重視している点も素晴らしいと思います。本の評価としては★5としました。田中さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・デール・カーネギーの「人を動かす」・・読み返しながら、仕事・人生における最も大切なことを再確認しました。「楽しさが人を動かす。楽しくなければ、成果は出ない」(p9)


・相手の話題そのものではなく、相手の関心に関心を持つ(p164)


・関係性を深めたい相手なら、自分から「休みの日は何をしているんですか?」「ご家族は?」などと聞いてもいいでしょう(p167)


・本当の失敗とは、何も行動しないで何の気づきも得られないことです。失敗という経験によって、軌道修正のチャンスが得られた(p211)


▼引用は、この本からです
「楽しくなければ成果は出ない」田中 マイミ
田中 マイミ、すばる舎


【私の評価】★★★★★(94点)


目次


第1章 1万人の部下を見てわかった「成果を出す人」の共通点
第2章 「仕事が楽しいモード」になる方法
第3章 最強のメンタル「ミラクルマインド」
第4章 最高の信頼関係を作る雑談の習慣
第5章 自分を変えるセルフコーチング
終章 人生は宝探し



著者紹介


田中 マイミ(たなか まいみ)・・・エグゼクティブコーチ・経営コンサルタント。株式会社フューチャービジョン・ラボ代表取締役。
京都市出身。3歳の頃からピアノを習い始める。高校在学中に、第1回ヤマハシンガーオーディションにて延べ700名の中から優勝。19歳でボーカリストとしてメジャーデビューした後、シンガーソングライターとして活動し、全3枚のシングルを出す。
生活の安定のために音楽との両立でアルバイトを始めたのがドン・キホーテの1号店。販促スキルが創業社長の目にとまり、正社員のオファーを受け1995年に入社。担当部署に配属されると、オンリーワンのお店作りを発案。ド派手なPOPと販促ディスプレイを行った結果、既存店の数値改善や人財育成が評価され、2年でマネージャーに昇格。
創業社長から店内ソングの依頼があり、「ミラクルショッピング」の作詞作曲歌も担当。
その後、新店舗立ち上げ、マーチャンダイジング、商品本部の組織作りも行い、営業部長に昇格。当時年間800億の売上部署で延べ1万人の人財育成を行いながら、実質的No.3で20年以上幹部として活躍。
その後、子会社の代表取締役社長を経験したのち起業。
株式会社フューチャービジョン・ラボを設立し、コーチング技術を使った企業へのコンサルティング、エグゼクティブコーチ、企業研修やセミナー、講演会などを行っている。


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