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「ハッタリの作法 自分を最高値で売る「見せ方」と「辻褄合わせ」の技術」大原昌人

2024/12/03公開 更新
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「ハッタリの作法 自分を最高値で売る「見せ方」と「辻褄合わせ」の技術」大原昌人

【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー


「できます!」と自分を追い込む

著者は楽天市場のWebプロデューサーなどで実績を残し、YouTube・TikTokプロデュース業として独立しました。著者は楽天時代から独立後まで、自分を高く見せるハッタリ力でここまでやってきたという。


例えば楽天時代には、できるかどうかギリギリの仕事でもとりあえず「できます!」とハッタリをかましていたという。言ったらからにはやるしかない!と自分を追い込んで、著者は成果を出してきたのです。


また、他の先輩が出世できた理由を聞いたときには、「上司の上司とランチをする」という秘訣を聞いたという。このように人の能力はそれほど変わりませんので、いかに他人から見た注目度や評判をコントロールすることに注力すべきなのです。


世の中に何倍も優秀な人は存在しない。そう「思われている」だけ(p28)

予算がある会社しか相手にしません

独立してからも著者は、「私は楽天でこれだけの仕事をやってきたので、大手企業か、予算がある会社しか相手にしませんよ」というスタンスで対応してきたという。だから、新規顧客からの問い合わせには、年商規模や予算感などをヒアリングして選別していたというのです。


また、プレゼンの資料には、まず「実績紹介」から説明してから背景や商品説明をしていきます。例えばメディアで紹介されたら、その情報をプロフィール・実績に追加していくのです。


企業YouTubeチャンネルの仕事を進めているときも、「目標は半年でチャンネル登録者1000人です。これは全YouTubeチャンネルの上位1%だからスゴイですよ!」と顧客の期待値をコントロールしていたという。そもそもSNSでは人気のチャンネルが優先して表示されるので、新規チャンネルの立ち上げに時間がかかるのは当然なのです。


おかげさまで現在はほぼ枠が埋まっております。お手数ですが、御社の規模や、想定されるご依頼のボリューム、予算感などをお知らせいただけますでしょうか。条件が合う場合のみこちらからご連絡させていただきます(p165)

世の中ハッタリばかり

著者がいいたいのは、世の中ハッタリばかりであるということです。


ブランド品などは高い値段がついているから「いいものだ」と錯覚しているにすぎないのです。例えば、有田焼の10万円程度の食器セットはマイセンだと500万円はします。50倍の値段で売れるのはブランディング、つまりハッタリがうまいからなのです。


食品の品評で有名な「モンドセレクション」も実はお金で買えてしまうのです。「〇〇医師監修」という商品も、ほとんどの場合はメーカーが「監修あっせん業者」に手数料を払って医師の名前と顔写真を借りているにすぎないのです。千葉テレビの「ナイツのHIT商品会議室」という30分番組の出演枠は購入することができるという。


このように多くの人がお金や知恵でハッタリをかましながら、這い上がっているというわけです。


実はお金で買えてしまう「モンドセレクション」(p185)

成功者としてふるまう

著者も独立当初は、「成功者」としてふるまうために、グリーン車に乗って「今日もグリーン車で出張です」と写真をSNSに投稿していたという。仕事をしている人にとって、SNSはハッタリで「キャラ」を作る場なのです。


確かに著者の言う通りだと自己ブランドを作り上げるためには、実績の演出やハッタリが必要であり、それが成功を引き寄せるのでしょう。ただし、兵庫県知事選挙PRの仕事についてSNSで報告するのは、ハッタリとしてはOKでも法令的にまずい可能性があったということです。


大原さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・日本人は、他人に「謙遜すべきだ」と求めながら、謙遜してばかりの人のことは軽んじるという、相反する価値観を持っている(p22)


・EC(ネット通販)の世界・・実際に食べておいしいものではなく「おいしそうなもの」を買うわけです(p32)


・シャネルやヴィトン・・これらのブランドを一番よく購入しているのは、年収1500万円程度の準富裕層・・・本当の富裕層は、案外ユニクロのようなラフな服装を好んで着たり・・・(p64)


・新人時代、配属先のお局様に目をつけられ、ひどい仕事の振られ方をしたことがありました。そこで、彼女よりさらに上のマネージャーに状況を報告したところ・・翌週くらいからお局様の意地悪はピタッとなくなりました(p118)


▼引用は、この本からです
「ハッタリの作法 自分を最高値で売る「見せ方」と「辻褄合わせ」の技術」大原昌人
大原昌人、ぱる出版


【私の評価】★★★★★(90点)


目次


序章 評価されている人の違いは「ハッタリ力」にあった
第1章 「ハッタリ力」とは見せ方と辻褄合わせの技術
第2章 仕事で評価されたいならハッタリを活用せよ
第3章 自分自身のプロデュースもハッタリで切り抜けろ
第4章 商品やサービスを数倍よく見せるハッタリの技術
第5章 プライベートも「ハッタリ力」でうまくいく



著者紹介


大原昌人(おおはら まさと)・・・元「楽天市場」プロデューサー/株式会社ダニエルズアーク代表取締役。慶應義塾大学環境情報学部卒業。楽天市場全体のWebプロデューサー・ディレクターとして、ヒット企画に参画する。2016年4月、熊本地震発生直後に「買って応援企画」を達成し、「楽天市場 MVP 賞」を受賞。2017年からは、「楽天スーパーSALE」の総合プロデューサーに当時最年少で就任。2018年、株式会社ダニエルズアークを設立し、代表に就任。YouTube・TikTokプロデュース事業では、コンサルティング実績200チャンネル以上のYouTube・TikTokチャンネルのプロデュースに関わっている。2023年にリリースした高級アイスクリーム自社ブランド「Cellato」では「世界で最も高額なアイスクリーム」としてギネス世界記録を取得


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