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「江戸の家計簿 カラー版」磯田道史

(2020年7月 3日)|本のソムリエ メルマガ登録
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【私の評価】★★★☆☆(73点)


■年齢を重ねてくると、
 私たちのご先祖様先は
 どのようにして生き抜いてきたのか、
 興味を持つようなりました。


 この本では
 江戸時代の職業別の収入、
 物の値段、物価を教えてくれます。


 当時のお金を現代に換算すると
 人件費を元に考えると、
 1両は30万円に相当するという。


 ただし、江戸時代は飢饉もあり
 食料難ということで米などの
 食料は現代より5,6倍高くなります。


・1両とは米1石=180リットルを買えるぐらいですので、仮に現代の米の値段で考えると、だいたい5,6万円ほどです。ところが、現在の米の価値は、江戸時代と比べると、5分の1くらいしかありません。つまり、江戸時代に180リットルのお米は現在の感覚でいうと、30万円くらいの価値がありました・・・食料難の社会においては食料の価値はとても高い(p6)


■江戸時代の物価はそれほど高くない、
 現代とあまり変わらないという
 印象でした。


 例えば、茄子が10本12文=約190円、
 大根が10本72文=1130円、
 胡瓜が10本16文=250円。


 もちろん人参10本100文=1580円、
 卵が1個7~20文=110~315円、
 アジが1尾300文=約4730円と
 高いものもあります。


 江戸の定番料理である
 ざる蕎麦1杯16文=約250円、
 うどん1杯16文=約250円、
 とお手頃になっています。


・武士の収支(※御家人:50俵3人扶持、妻・子ども1人の場合)収入20.3両=609万円 支出20両=600万円(衣服代:2.5両(75万円)、手元入用:2.5両(75万円)、勤入代:2両(60万円)、食費:3両(90万円)、年中臨時入用:2両(60万円)、盆暮れ付け届け:2両(60万円)、光熱費:1両(30万円)、教育費:1両(30万円)、雑費:1両(30万円)、小遣い:3両(90万円)(p37)


■現代社会に収入の格差があるように、
 江戸時代にも富豪と貧乏人がいました。
 これは人それぞれ能力も運も
 ちがうのですから当然のことでしょう。


 平均して見れば、時代が変わっても
 人の生活の基本はあまり変わらない
 のではないかと思いました。


 もちろん現代社会が江戸時代より
 より効率的に食料を供給でき
 だれでも飢えることがない社会が
 実現していると思います。


 監修の磯田さん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・町奉行は激務だったことで知られていた。江戸の行政・司法・治安維持・防災といった行政面だけでなく、経済・金融政策なども担う・・・町奉行の収入 約420石、約420両 年収1億2600万円(p23)


・南北町奉行にはそれぞれ、与力25騎、同心120人が勤務していた・・・与力の下で実務を行った同心は、主に市中見回りを担う、江戸時代の警察である。私費で岡っ引きを雇い、捜査活動に従事した・・同心の収入 約30俵 約10両 年収約300万円(p25)


・大工、左官、鳶(とび)は「江戸の三職」と呼ばれる花形職業だった。火事が多かった江戸では、引っ張りだこだったのである。賃金は現代感覚で換算すると、日給にして2万7000円、年収にして800万円近くにもなった(p58)


・駕籠(かご)。当時、庶民が乗ることは禁じられていたが、しばらくして四つ手駕籠という簡素な町駕籠が出現した。現代の価格で日本橋から吉原大門までの約5kmが約3万7500円というかなりの高額であったが、駕籠で乗りつけるのが江戸っ子の見栄だった(p62)


・吉原で働く遊女は、時代によって等級が変わった・・・明和の頃に太夫、格子が絶え、散茶女郎が「呼出」「昼三(ちゅうさん)」「附回」の3等級となり、この3等級の遊女が花魁と呼ばれるようになった。下級遊女も整理され、「座敷持」「部屋持」「番頭新造」「振袖新造」「禿(かむろ)」・・・揚代は呼出で金1両1分(現在の価格37万5000円)、昼三で金3分、座敷持で金2分、部屋持が金1分(現在の価格7万5000円)だった(p71)


・参勤交代によって街道の整備は充実し、江戸時代も後期になると、物見遊山と称された観光旅行は、庶民の楽しみのひとつともなった・・・街道沿いには、下級の武士や庶民などが宿泊する旅籠宿や木賃宿などが並ぶようになった・・・旅籠の宿泊料 通常の宿(食事付)約60~200文=約4500~1万5000円、木賃宿 約30~40文=約2250~3000円(p77)


・上方の白味噌は、大豆を蒸す代わりに煮て作られ、米麹由来の上品な甘みで知られる・・・塩分が多く貯蔵性も高い仙台味噌は、参勤交代の折、江戸屋敷に住む伊達家の家臣たちが作ったところ、評判を呼び、江戸に広まったとされる。その他、赤味噌の代表格で江戸幕府の開祖・徳川家康の故郷の味である東海の豆味噌なども知られている(p96)


・江戸時代の甘酒は夏に飲むものなんですよ。なぜかというと、体力が一番消耗するときに、街に甘酒売り屋が出てくるわけです(p163)


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▼引用は、この本からです

磯田道史、宝島社


【私の評価】★★★☆☆(73点)


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■目次


第1章 江戸時代の収入1 武士篇
第2章 江戸時代の収入2 農民・町人篇
第3章 江戸時代の物価1 食品篇
第4章 江戸時代の物価2 料理・嗜好品・雑貨篇
第5章 江戸の文化と経済


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