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「国民はこうして騙される Fakeが「FACT」に化けるカラクリ」高橋洋一

本のソムリエ 2021/08/25メルマガ登録
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「国民はこうして騙される Fakeが「FACT」に化けるカラクリ」高橋洋一


【私の評価】★★★★☆(87点)


要約と感想レビュー

 元財務官僚であり、「日本のコロナは海外と比べてさざ波」発言で5月に内閣官房参与を辞任した高橋さんの一冊です。


 辞任した理由は、個人のツイッターで日本の新型コロナ新規感染者は、諸外国にくらべ「さざ波」、緊急事態宣言についても「欧米から見たら戒厳令でもなく屁みたいなもの」などとつぶやいたためです。


 表現は悪いものの、事実を伝えただけで、マスコミの報道もあり大炎上。高橋氏は「官僚とマスコミは嘘ばかり」という書籍を出版しているくらいなので、よほど官僚とマスコミから恨みを買っていたということなのでしょう。


・感染者数の人口比率ではスウェーデンは日本の約40倍、ブラジルは約50倍、死亡者数の比率ではスウェーデンは日本の約70倍、ブラジルは約50倍だ(p77)


 本書が発行された2020年12月時点ではまだ内閣官房参与の立場で、新型コロナショックの経済対策として消費減税や、さらなる経済対策を求めています。


 著者の考える新型コロナ対策は、感染の基本再生産数を1以下にするために外出禁止、休校措置、出勤禁止などの必要な対策を打つというものです。


 その影響で経済が悪化することから、雇用を守るために100兆円レベルの基金で減税、直接給付を行っていくというものです。


 増税を目指している財務省には絶対賛成できない施策であり、「さざ波」発言はこうした主張をする高橋氏を引きずり下ろすために、格好のネタだったのかもしれません。


 かつて韓国人テロリストが愚かにも併合反対の伊藤博文を殺して、韓国は併合されることになりましたが、減税・経済対策を主張していた高橋氏を殺して、経済を殺すことにならないのか心配になりました。


・安倍晋三元首相はこれまで、消費増税を見送る条件として、「リーマンショック級の危機」を挙げていた。今回のコロナショックは、まさにリーマン級危機ではないのか(p38)


 あくまでデータに基づいて議論をしよう、という高橋さんのいつもの姿勢に感銘しました。ただ、世の中はデータ・事実よりも表現が大切ですから、その点、頭に入れておかないと、世間を渡っていくことは難しいようです。


 最近は書籍よりYOUTUBEチャンネルのほうが面白いので、皆さんも高橋さんのお話を聞いてみて下さい。高橋さん、良い本をありがとうございました。



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この本で私が共感した名言

・GDPのマイナス幅について筆者は、消費増税で4%減、コロナ・五輪延期で4%減で、あわせてGDPに対して8%減程度とにらんでいる(p83)


・ドイツでさえ、2020年7~12月までの期間限定で、付加価値税率を19%から16%へ引き下げる、つまり消費減税をする(p106)


・日本学術懐疑は、軍事研究を止めてきた・・・東日本大震災後の復興増税・・・レジ袋有料化も学術懐疑の提唱がきっかけ・・・国際リニアコライダーの日本誘致について、日本学術会議は・・反対している(p198)


・あいちトリエンナーレについては・・・いくら表現の自由を標榜したところで、昭和天皇の肖像が燃える映像作品について公金支出するのはさすがに問題がある(p205)


・以前、携帯電話に答弁をメールし、それに基づき答弁した役人が注意を受けた。国会の答弁はすべてプリントアウトされ、それを読む。時代錯誤も甚だしい(p225)


・アメリカなどに住んでいれば、運転免許の更新はオンラインで簡単に行えることを知っているだろう・・・オンライン更新にすると、明らかに警察の講師はやることがなくなる。講師は警察を退職して天下っている人もおり、天下りの理由がなくなると一大事だ(p236)


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▼引用は、この本からです
「国民はこうして騙される Fakeが「FACT」に化けるカラクリ」高橋洋一
高橋洋一、徳間書店


【私の評価】★★★★☆(87点)



目次

第1章 ファクト(数字)により浮かび上がるコロナショックの真実
第2章 コロナショックを利用したフェイクがはびこっている
第3章 様変わりする生活・雇用
第4章 激変する世界で異常さを隠しきれなくなった中国
第5章 菅政権に引き継がれる安倍政権の功績
第6章 菅内閣で既徳権者との闘いが始まる


著者紹介

 高橋洋一(たかはし よういち)・・・1955年東京都生まれ。嘉悦大学ビジネス創造学部教授、株式会社政策工房代表取締役会長。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年に退官。2020年10月、菅義偉内閣の内閣官房参与に就任。


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