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「大人の教養として知りたいすごすぎる日本のアニメ」岡田 斗司夫

本のソムリエ 2021/08/26メルマガ登録
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「大人の教養として知りたいすごすぎる日本のアニメ」岡田 斗司夫


【私の評価】★★★☆☆(77点)


要約と感想レビュー

 岡田さんのアニメ解説のYOUTUBEチャンネルを見て、何だこの人は?!と思って手にした一冊です。この本では「シン・ゴジラ」、「君の名は。」ジブリ作品の変遷、「機動戦士ガンダム」、「この世界の片隅に」について解説しています。


 自らアニメ製作会社ガイナックスを創業するなど岡田さんのアニメ愛が暑い・・いやいや熱いのです。


 業界人だけあって、発注者である製作委員会が安い予算で製作会社にアニメを作らせて、アニメーターの給与が少なくならざるを得ない現実にも不満があるようです。


・一つの会社が主導権を握ることを避けようとするから、どうしても作品一つあたりにかけられる予算の上限が決まってくる・・・製作委員会は一つの作品に資金を集中させるのではなく、いろんな企画に分散させる(p3)


 やはりアニメといえば、庵野(あんの)秀明監督の「新世紀エヴァンゲリオン」、宮崎駿監督の一連のジブリ作品、富野監督の「機動戦士ガンダム」でしょう。日本アニメには素晴らしい作品が多いのですが、アニメの世界には、良い作品を作るための壁がいくつかあるように感じました。


 まず、制作費が安いので、アニメーターの給与が安いということです。


 また、良い作品だからといって興行収入が良いとは限らない。「カリオストロの城」の興行収入はたったの4億円だったのです。勢い確実に売れるアニメを作ろうとするのが普通の人の考え方でしょう。そうした中で、高い品質のアニメを作ろうという人は変わり者でしかないのです。


 そうした中で、日本アニメがこれだけ芸術並みの作品を作り出してきたのは、変わり者がたくさんいたということなのでしょう。


・無頼を気取ってつくった『ルパン三世カリオストロの城』も、大真面目につくった『未来少年コナン』も数字的には評価されず。まずまずのヒットだった『風の谷のナウシカ』にも、自分がほんとうに描きたいことは理解されていない(p111)


 正直、この本を読むよりもYOUTUBEの動画を見たほうが、岡田さんの面白さ、素晴らしさを理解できると思いました。ちなみに、ジブリのBGMを聞きながら、このメルマガを書いています。ジブリ最高!


 もう少しアニメ関係の書籍を読んでいきたいと思います。岡田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・『この世界の片隅に』では、クラウドファンディングで3900万円を集めましたが、自分たちで資金調達し、つくり手に利益を配分しようという動きが進んでいます(p5)


・邦画における俳優の演技は「ヘタ」・・・・理由の一つは、もともと日本人が無表情のまま話す民族であることを映画監督が見逃しているからでしょう(p35)


・「ドイツ軍が新兵器をつくった。じゃあそれに勝てる戦車をつくろう」というのは子どもの発想です。戦術的な発想からいえば、「ドイツ軍が戦車をつくった。じゃあドイツの国境付近の橋をすべて爆破してしまえ」が正しい(p162)


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▼引用は、この本からです
「大人の教養として知りたいすごすぎる日本のアニメ」岡田 斗司夫
岡田 斗司夫 、KADOKAWA


【私の評価】★★★☆☆(77点)



目次

第1章 すべての映画はこれからアニメになる――『シン・ゴジラ』という庵野秀明の革命
第2章 世界標準の「ルック」とはどういうものか――『君の名は。』のもつ宇宙サイズの構造
第3章 誰も語らなかったジブリ作品の「変遷」――原作版『風の谷のナウシカ』から読み解く
第4章 緻密な演出が「優れた」SFドラマを生む――『機動戦士ガンダム』と富野由悠季の思想
第5章 そしてアニメは新次元に到達した――『この世界の片隅に』のすごすぎるリアリティ


著者紹介

 岡田 斗司夫(おかだ としお)・・・1958年大阪府生まれ。社会評論家。1984年にアニメ制作会社ガイナックスの創業社長を務めたあと、東京大学非常勤講師に就任、作家・評論家活動を始める。立教大学や米マサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。


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