「定年まで待つな! 一生稼げる逆転のキャリア戦略」成毛 眞
2020/04/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
お金を稼げる自分になる
日本の人口は今後減っていき、私を含む多くの老人を少ない若者が支える構造となります。国の借金も500兆円の債務超過状態で、インフレにするくらいしか脱出戦略が見えません。私たちは、これからどうすればよいのでしょうか。
老後資金2000万円が話題になりましたが、高齢者は自分のことは自分でなんとかしようとしています。もちろん老後資金を貯め、投資することも大切ですが、著者がおすすめするのは、自分に投資してお金を稼げる自分になることです。
もしお金を独自に稼げるようになったら、会社設立も考えていきましょう。日本の場合、個人との取引は税務署にチェックされることがあるので、個人事業主との取引は敬遠されがちなのです。会社を所有していると、ビジネスの選択肢は広がるのです。
資産運用も大事だが、最も重要なのは、お金を稼げる自分であり続けることだ(p32)
定時に退社して自由な時間を作る
著者は現役の時代から、毎日数時間自由な時間を作ることを推奨しています。その時間を使って勉強し、仕事を深化させるのもいいし、趣味に没頭してもよい。自分の能力を高めるということです。そのためには仕事を効率化して、定時に退社できるようにしなくてはなりません。面白いことは趣味でも何でも自分で工夫して、ブランディングすることで稼げる可能性が高まるというわけです。
例えば著者の部下だった人は、自宅で焼き物を作り、半年後に、目黒の焼き物屋さんのギャラリーを借りて個展を開催し、その後退職金を使い、パリのルーブル美術館の貸しギャラリーを数十万円で借り切って、個展を開いたという。
「写真」を趣味にしている人は山ほどいるから、漫然とやっていてもお金は稼げないが、「日本百名山が見える神社だけを撮影している」としたら、ライバルはほとんどいなくなるだろう(p148)
今から老後を考えよう
「老後についてどうするの?」「今でしょ!」ということで、今から老後を考えようという一冊でした。海外に行ったら、記者のように取材するように多くのものを学ぶことを推奨しています。話題のスポットに足を運び、「体感」するのです。
定年後は、今の仕事に関係する仕事で稼ぐのか、趣味を延長してブランディングするのか、今からやれることはあると思うのです。成毛さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・子どもが現役世代になれば、日本は高齢者だらけの貧乏国になり、日本にいたままでは、自分たち以上の苦労をすることが確実だ・・・いまのうちに海外に慣れさせておき、将来いつでも脱出できるようにしておくことが、子どもに対する愛情というものだ(p109)
・ビル・ゲイツと、ヴァージングループの創業者のリチャード・ブライソンが、ある起業セミナーに登壇したことがある・・・その楽屋に居合わせたのだが・・・3000人から起業家は1人も出ないよな・・・こんなムダな時間の使い方をするヤツが成功するなら、俺は逆立ちしてやるぞ」と言いたい放題だった(p51)
【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
第1章 老後に野垂れ死にたくなければ、一刻も早く会社を去れ
第2章 スキルアップする暇があったら、地方に飛び込め! 一発逆転の転職術
第3章 語学は後回しでいい。さっさと海外で働いてしまえ
第4章 会社を辞められないなら、一つの趣味に全精力を傾けよ
第5章 勤めながらでもOK! 超速で自分の会社を設立せよ
第6章 自分を縛りつける「壁」を壊して、賢く生きろ
著者経歴
成毛 眞(なるけ まこと)・・・1955年北海道生まれ。元日本マイクロソフト代表取締役社長。1986年マイクロソフト株式会社入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は、書評サイトHONZ代表も務める。
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