「成毛流「接待」の教科書 乾杯までに9割決まる」成毛眞
2018/04/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
日本マイクロソフト社長だった成毛(なるけ)さんの接待法です。成毛さんは日本人なのに合理的。接待も費用対効果で考えます。だから、印象に残らない接待は意味がないと断言しています。
印象に残るなら、チケットを贈るだけでこちらは行かないという接待もしていたという。例えば、プロ野球はよくあるパターンで、大相撲観覧の枡席を用意してプレゼントしたこともあるというのです。取引先への予算は決まっているので、ある取引先に対しては接待して、接待できない取引先に対しては贈答品を贈っていたという。
・印象に残らない接待はなかったに等しい。一方で、強烈なインパクトを残す接待は、語り継がれる(p33)
では、具体的にはどんな接待をしていたのでしょうか。一次会は普通の会食。二次会は、接待先が行ったことがないであろうおかまバーやダンサーのいるお店に行っていたそうです。もちろん最初に「こう考えていますがいかがでしょうか」と相手に提案して、了解を得ていたそうです。
マイクロソフト時代のよくあるパターンとしては、一軒目の接待は普通の飲食店で、二軒目は、おかまバー、三軒目はダンサーがショーを見せてくれるタイプのバーといったかんじです。四軒目で最後にあえて吉野家に行くこともあったという。マイクロソフトにおかまバーや吉野家に連れていかれたとすれば、行く機会がない場所に連れて行かれた!とインパクトが残るはずです。
下見については、自分が行って食べて飲んでみて、客層や従業員の質をチェックし、いいなと思った店だけを使っているという。それ以外は、見送りは見えなくなるまで頭を下げる、と通常のものでした。「接待とはインパクトだ!」という社長だと、部下も面白いのではないでしょうか。成毛さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・したい話をしてもらう。ベストは過去の武勇伝(p86)
・お見送りはしっかりと頭を下げ、車が見えなくなる頃まで続ける・・終わり良ければすべて良しとは、終わりがダメならまるでダメということだ(p101)
・何より嬉しいのは、その連れて行ってもらった店の居心地が良かったときだ。自分の行きつけにしたいと思えるような店だったなら・・相手に「一人のときにもここへ来てもいいか」と聞いてみるのを忘れないようにしたい(p112)
・一人だけで行く店を一軒は残しておく・・あまり安すぎない、予算的には少し背伸びをした店を薦めたい(p154)
▼引用は、この本からです。
祥伝社
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【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 接待とは何か
第2章 接待の8割は店選びで決まる
第3章 接待の日の行動マニュアル
第4章 印象に残る飲み会は接待に匹敵する
第5章 嫌な接待はしなくていい
第6章 接待上手になるためのレッスン
著者経歴
成毛 眞(なるけ まこと)・・・1955年北海道生まれ。元日本マイクロソフト代表取締役社長。1986年マイクロソフト株式会社入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は、書評サイトHONZ代表も務める。
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