「人生を面白くする 本物の教養」出口 治明
2019/02/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(87点)
要約と感想レビュー
■日本生命のMOF担、国際業務部長を歴任、
その後、ネットライフ生命を起業した
出口さんの一冊です。
出口さんの教養は、
「本」・「人」・「旅」によって
作り上げられたという。
「本」については、
出口さんは寝る前に1時間、
「本」を読むことを
ルールにしています。
習慣ではなく、"ルール"と
表現するのが出口さんらしい。
・私は「寝る前の一時間は本を読む」というルールを、若いころから実践しています(p87)
■「人」については、
出口さんは面白そうな人と
付きあうのだという。
お得意との付き合いも大切ですが、
仕事上の肩書よりも
その人個人の魅力を重要視するのだという。
実際、出口さん自身も
教養のある面白い人間になろうと
していると感じました。
・「シェイクスピアは全部読みました」と言ったら、それだけで「おまえはいい奴だな」と急に相手との距離が縮まったことがありました・・・人間関係とは、所詮そんなものなのです(p40)
■「旅」については、
美術館巡りで70カ国、1200都市を訪問、
日本では格式の高いとされる神社である
一宮(いちのみや)をすべて訪ねたという。
恐るべき行動力ですが、
当たり前のように語るところが
すごいですね。
出口さん
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「自分の頭で考えられる」ことが教養(p22)
・「何となく腑に落ちないな」という感覚が少しでもあれば、安易な妥協はせずに探求を続けることが大切です(p26)
・何か新しい分野を勉強しようとするときは、まず図書館で、その分野の厚い本を五、六冊借りてきて読み始めます。分厚い本から読み始め、だんだん薄い本へと読み進んでいく・・・初めに薄い本を読んでしまうと、何となく概略がつかめた気になって、分厚い本を読まなくなる恐れがあります(p106)
・私は前職で海外業務を担当していたときには、FT(フィナンシャル・タイムズ)やエコノミストを読んでいました。とくに若い人には、週一回でもいいので英字紙を読んでほしいと思います(p82)
・私はじつは美術館めぐりから旅を始めたのです・・実際の絵画を見るだけでなく、画家や作品にまつわる物語も大好きなので、美術の本も相当読んでいます・・・とにかく大量の情報に接すると、おのずとその分野に関して造詣が深くなるものです(p84)
・本当に新入社員に海外勤務を希望するようなバイタリティを望むのであれば、社長が「わが社では三カ所以上の海外拠点で働かないと役員にしない」と明言すればいいだけのことです(p45)
・TPPによって日本は「儲かる」ことが予想されます。であれば、参加したほうがいいと考えるのが、まずは「幹」としての判断になるのではないでしょうか。ただし、反対派の人が懸念するように一部の人たちはTPPによって損失を被ることが十二分に予想されます。そういう人たちにはTPPによって得られた儲けのなかから損失を一部補填してあげるようにすればいい。というのが「枝葉」の議論だと思います(p199)
・ネーデルランド(オランダ)は九州ぐらいの面積しかない小さな国です。ところが、農産物の輸出額は9兆~10兆円もあるのです(p58)
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【私の評価】★★★★☆(87点)
著者経歴
出口 治明(でぐち はるあき)・・・1948年、三重県生まれ。ライフネット生命保険株式会社代表取締役会長。京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。ロンドン現地法人社長、国際業務部長等を経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師等を務める。2006年ネットライフ企画株式会社設立、代表取締役社長に就任。2008年にライフネット生命を開業、2012年東証マザーズ上場。2013年より現職
目次
第1章 教養とは何か?
第2章 日本のリーダー層は勉強が足りない
第3章 出口流・知的生産の方法
第4章 本を読む
第5章 人に会う
第6章 旅に出る
第7章 教養としての時事問題―国内編
第8章 教養としての時事問題―世界のなかの日本編
第9章 英語はあなたの人生を変える
第10章 自分の頭で考える生き方
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