「学校では教えてくれない地政学の授業」茂木 誠

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学校では教えてくれない地政学の授業

【私の評価】★★★★☆(85点)


■駿台予備学校の世界史講師が教える
 地政学です。


 地政学とは、地理的な環境が
 政治的、軍事的な国家の運命に
 大きな影響を与えるという仮説です。


 国家は隣り合う国家と
 政治的、経済的に対立したり、
 協調したりして影響し合っています。


 例えば、中国の北にあるソ連が崩壊し、
 中国は海洋進出に力を入れることが
 できるようになった・・
 という見方ができるわけです。


・ソ連が崩壊して一番喜んだのは実は中国で、
 伝統的にこの北にいた重苦しい国が消えた・・
 北に備えていたエネルギーを今度は南に向けられると、
 海洋進出に。ここから始まったんですよ(p88)


■そして、地政学では、
 ランドパワー、シーパワーという
 言葉があります。


 ランドパワーとは、大陸国家であり、
 大きな土地を持ち、陸軍が強いの国。
 ロシア、中国、ドイツなどです。


 一方、シーパワーとは、海洋国家であり
 海上貿易が盛んで、海軍が強いの国。
 アメリカ、イギリス、日本などです。


 例えば、中国はアメリカに対し、
 太平洋を半分に分け合おうと提案していますが、
 ランドパワーの中国が太平洋で活動することは
 チャレンジだと考えられます。


・日本が台湾を取った3年後の1898年に、
 アメリカがハワイを取ったんです。
 と同時に、グアム島とフィリピンも取ったんです・・
 その結果、日米が隣国になったわけです(p50)


■地政学とは歴史や国際政治を
 読み解くツールだと思いました。


 実は、国家の決断というものは
 思ったよりもシンプルな
 考え方で決定されているのかもしれない、
 とも思いました。


 それはそれで怖いことです。


 茂木さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・当時の日本は全世界を敵にしちゃったんですよ。
 これはバカですよね。
 少なくとも中国と戦いながらアメリカと
 戦うことなんで無理ですよ(p138)


・インドのネルー首相と周恩来が
 非常に仲が良かったんです。
 けれども突然、「中国は敵だ」と
 中印関係が激変します・・
 中国がチベットを併合したんですね。
 イギリスがインドから出ていったので、
 その隙をついたわけです。
 中国は賢いですね。(p259)


・国務省の中にキッシンジャー派っていうのがいまして、
 この人たちは中国を味方につけて
 ロシアを追いつめようと、こういう考え方です。
 だから国務省も基本的に「親中派」ですね(p59)


・日本と合併しようっていう朝鮮人グループが。
 「一進会」っていいます。
 彼らが合併運動をやるんですよ・・
 彼らは一生懸命日本人になろうとしたんですよ。
 朴槿恵大統領のお父さんも志願兵でした。
 日本軍の将校になった人もいるし、
 上には中将まで行ってますからね(p121)


・彼ら(朝鮮人)は常に強い国と
 くっつくわけですから、
 もし彼らと仲良くしたいのであれば、
 日本自身が強くなることです。
 謝罪と反省を続けても、
 軽く見られるだけ。日本が強くなったら、
 また親日派が出てきますよ(p129)


・韓国料理と言えば・・・
 焼肉は、モンゴル人の習慣です・・
 約一世紀、モンゴル軍に
 支配されていたわけですからね。
 それからキムチっていうのは
 実は秀吉からなんですよ・・
 唐辛子って朝鮮にはなかったんですよ(p106)


・秦、漢、隋、唐、宋、明、清・・
 実はこの中で本当の中国人、
 漢民族の王朝は、3つだけです・・
 漢王朝、宋王朝、明王朝。これだけです(p64)


・台湾はいつから中国になったんでしょうか?・・
 清朝です。それまで先住民や海賊の拠点だった台湾を、
 清朝が接収したんですね。つまり、
 江戸時代まで台湾を中国は取れなかった(p80)


・2回目のアヘン戦争、これをアロー戦争とも
 いうんですけども、日本でいうと幕末の頃、
 1850年代ですけれども。北京がイギリス、
 フランス軍に占領されて、めちゃめちゃに
 破壊されるんですよ。
 そのときにロシアは後ろから殴ってきて、
 北京条約(1860年)で沿海州を奪ったんです(p135)


・当時の共産党っていうのはいまで言ったら
 IS(イスラミック・ステート)みたいなものです・・
 世界革命を目指したんです。しかも暴力で。
 その司令部をモスクワにつくったんですね。
 レーニンさんが。コミンテルンていいます(p136)


・モスクワの前はキエフだったんですよ。
 ところがモンゴルが攻めてきまして・・
 ロシアは滅ばされたんですね。
 モンゴルに。200年間ロシアという
 国はなかったんです。
 モンゴル帝国の一部になっちゃった。
 200年ですよ(p155)


・インドっていう国がいつできたかっていうと、
 なんと明治時代のはじめ・・
 インドを国と思うと誤解します。
 「ヨーロッパ」っていう国はないじゃないですか。
 いろんな民族がいて宗教があって、
 だからそんな感じで、インドは世界、
 「インド世界」なんです(p251)


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■目次

第1章「地政学」って何?
第2章 アメリカ大統領選挙後の世界はどう変わる?
第3章 日米戦争も日米同盟も、目的は「あの国」だった
第4章「ランドパワー」中国の最大の敵は?
第5章 なぜ、中国は今、海に進出しようとするのか?
第6章 半島国家・朝鮮の高度な「生き残り戦略」
第7章 地政学から見た日韓関係の近現代
第8章 ロシアという隣人といかに付き合うか?
第9章 ロシアはなぜ欧米と対立するのか?
第10章 ヨーロッパの移民問題から日本が学ぶべきこと
第11章 イギリスが脱退! EUで何が起きているのか?
第12章 シリア、イラクの内戦はなぜ終わらないのか?
第13章 イランが目指す中東の新秩序
第14章 親日国トルコはどこへ向かうのか?
第15章 大国インドは、なぜ日本に接近するのか?



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