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「就活と採用のパラドックス」尾藤 克之

2015/11/18公開 更新
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就活と採用のパラドックス


【私の評価】★★★★☆(80点)


要約と感想レビュー

 今年の就職活動は、2カ月前倒しの6月からになりそうですね。いろいろ試行錯誤するなかで、ほどよいスケジュールに落ち着くのではないでしょうか。さて、今日は、そうした就職活動について採用コンサルタントの視点からアドバイスを受けてみましょう。


 多くの本は就職する人に就活の準備に何をすればよいのか、アドバイスする内容となっていますが、採用する側の視点でのアドバイスは貴重といえます。例えば、企業側は学生のSNSを見ることができます。SNSは良い自分をPRするツールにもなるし、ダメな自分が露呈する証拠になってしまうかもしれないリスクがあるのです。


・1990年当時、18歳人口は約200万人いました。その中で大学に進学するのは25%(約50万人)。今の18歳人口は120万人で、・・進学率は58.7%(約70万人)に増加・・(p15)


 まず、就職先選びは、自分のレベルに合った会社にすることが大事だと著者は言います。例えばあなたが非常に優秀だったとしても、東京大学、京都大学、早慶・・が、ごろごろいる会社では競争前から勝負が決まっている可能性が高いのです。それならば、自分の優秀さを生かせるそこそこの会社を選ぶという選択肢もあるはずです。


 特に有名企業では採用の仕組みが固定化されていますので、その仕組みを簡単に変更することはできないのです。だとすれば、仕組みの中でまったく可能性のない会社はあきらめるという判断も必要なのでしょう。


・就活にとって重要なことは、大手有名企業に入社することではなく、自分のレベルに適合した会社に入社することです・・・やり易いポジションで仕事をすることが可能となるでしょう(p34)


 そして、面接では、インパクトを与えることを考えましょう。ただ、経験を説明するだけではなく、そこから学んだことを強調するなどして、常に成長しようとする人間であることを印象付けることが大事なのです。


 尾藤さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

経験のなかから何を学んでいるかを明確化すれば印象が変わってきます・・企業は「デキる人」「デキそうな人」が欲しいのです。「デキる人」「デキそうな人」は、お決まりのトピックで型にはまった話はしないでしょう(p52)


・「嫌なコーチ」「信頼できないコーチ」に、アドバイスをしてもらうほど苦痛なものはありません・・コーチングにとって重要なことはテクニックやスキルではなく「信頼関係である」ということです(p114)


・入社後の配属される部は当然ながら人事部が決定することになていますから、学生の希望通りになることはまずありません(p56)


・従来、採用市場には「753の法則」というものがありました。それは、新卒で就職してから3年以内に離職する割合が、中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割というものです・・(p10)


就活と採用のパラドックス
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尾藤 克之
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【私の評価】★★★★☆(80点)


目次

第1章 あまり知られていない採用市場の実態
第2章 大学にとっての就活の位置づけとは
第3章 これを知ると3歩リードできる就活の実態
第4章 採用と就活のミスマッチ
第5章 企業の採用という仕事
第6章 採用メソッドのトレンドを斬る
第7章 SNS採用の方向性は
第8章 就活と採用のEQ革命とは



著者経歴

 尾藤克之(びとう かつゆき)・・・東京都出身。マネージングディレクター。衆議院議員秘書、大手コンサルティング会社、IT系上場企業等の役員を経て現職。人間の内面にフォーカスしたEQメソッド導入に定評があり、リスクマネジメント協会「正会員認定資格HCRM」監修、インデックス「公式サイトEQ診断」監修、ツヴァイ「結婚EQ診断」監修など多方面で実績がある。社会貢献事業(アスカ王国)を運営。


就職活動関係書籍

「Web選考は「準備」が9割!」田中 亜矢子
「就活と採用のパラドックス」尾藤 克之
「手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙」喜多川 泰


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