「過去は自由に変えられる」佐藤康行
2015/11/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
要約と感想レビュー
過去の思い出の良い面を見る
母が亡くなった・・よかった。実家が焼失した・・よかった。脳出血で倒れた・・よかった。なんだ!?この能天気さは?と思いませんか。もちろん、母が亡くなり、家が焼失してしまったときは、悲しくなります。
しかし、その悲しみを抱いて、一生、生きていくのかどうかは自分で選べるのです。著者は、あるときからつらい過去の思い出の良い面を見ることができるようになったのです。
つまり、経験のすべてが、自分にとって必要な財産であり、すべてが自分の宝だという解釈です。つらい出来事を「これでよかった」と思い、これが本当に自分にとって貴重な経験という財産である事実に気づくことが大事なのだという。
私の実家が父の不注意で家事を出し、全焼失しました・・ですが、それでよかった、と今は心から言えます。私はそのおかげで、火が点いたようにやる気になったのです(p93)
経験はすべて貴重な財産
過去の事実は変わりません。しかし、その過去をどう受け止めるのかは、変えることができるのです。過去の辛い事実があったおかげで、今の自分がある。というように、過去は自由に変えられるのです。
著者は50代の時に、母親と同じ脳出血で倒れて、左半身麻痺になったという。それを著者は今思えば、これもよかったという。体が不自由になったので、より頭を使うようになったし、体の不自由な人の悩みを体感することができたというのです。
松下幸之助も、お金がないから、お金を大切にした。学歴がないから、素直に学ぶことができた。体が弱いから、人に頼むことができたと言っています。その出来事をどうとらえるかは、自分で選べるのです。
多くの人が「過去に生きています」・・過去の記憶やトラウマに逃げ込んで、今を最高に生きることから逃げているのです。過去に逃げずに、過去は活かすものです。過去に逃げずに、過去をすべてあなたの財産にしてください(p246)
自分の幸せのために生きる
多くの成功者は、自分の幸せのために生きています。過去の経験に縛られるのではなく、過去の経験を自分のために役立てているのです。
つまり、過去を悔いてもどうにもなりません。過去にやったこと、やらなかったことも認めたうえで、これからの財産にし、生きるヒントにすることができれば、未来が変わるのです。それは事実でしょう。佐藤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・突き詰めると、結局は親が原因という例が非常に多い。親との記憶に支配され、心の問題として表れるのです・・本当の解決法は、全く過去の記憶や体験ではない世界が私たちの中にあるんだ、と気づくこと(p264)
・やはり本当の自分に気づくことが大切なのです・・偽りの自分が勝手に理想を描いたりして、その視点から「おまえはまだヒヨッコだ」・・などと、偽の理想から見ているのです。自分や他人が作り上げた理想に振り回されているのです。ただ本当の自分を見つめていればいいだけなのに(p269)
・「これで良かった」と書くには、質より量です。いくつ出すことができますか?・・「これでよかった」と思うことを、書き出してください。声に出して言ってください(p280)
産経新聞出版
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【私の評価】★★★★☆(85点)
目次
はじめに
第1章 過去を変えると人生が劇的に変わる!
第2章 過去を変えるタイムマシンの操縦法
第3章 すべてを見とおす「マジックミラーの法則」
第4章 過去を書き変えた人は、こうなった!
第5章 本当の自分から逃げない生き方
著者紹介
佐藤康行(さとう やすゆき)・・・1951年、北海道美唄市生まれ。心の学校グループ創始者。宝飾品や教育プログラムの営業で日本一。1980年、「ステーキのくいしんぼ」を創業。「世界初の立ち食いステーキ」を考案し、8年で年商50億円(70店舗)を達成した。その後、経営権を譲渡、1991年に「心の学校」を創立。2014年、JR東京駅前に「YSこころのクリニック」を開院
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