「しんどい月曜の朝がラクになる本」佐藤康行
2024/11/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
心のリハビリが必要
著者は40代で脳卒中となり、半身麻痺になって病院でリハビリをしていました。その病院では同じ病気で家族に見放され、落ち込んでいる人がいました。
著者は「心のリハビリはないの?」と病院関係者に聞いてみても、「そんなの聞いたことがない」とそっけない答えです。著者は「それなら私が心のリハビリをやる病院を作ろう」と誓ったというのです。
著者は自分を励ますために、小さなノートに自分の美点を書いていました。それが自分にとっての心のリハビリだったのです。
私は「よし、それなら私が心のリハビリをやる病院を作ろう」と誓いました(p30)
人の美点を書き出す
著者の「月曜の朝がラクになる」方法とは、周囲の人の美点を書き出すこと、そしてそれを伝えることです。これを会社で行うと、社員が月曜に会社のワクワク行きたくなるという。ANA(全日空)ではグループ全社員4万3000人が美点発見のメソッド研修を行っているのです。
またこれを学校で行うと、いじめが解決したり、人の前で話すことのできない子どもが話せるようになったりするというのです。
著者は月曜の朝が憂うつな原因は、人間関係であると断言します。美点を書いて相手に伝えることで、言われた人はうれしいし、言った人との人間関係も良くなり、全体として組織が明るくなっていくわけです。
学校では全く話さない子ども・・聴くことの神です・・その後から授業中に手を挙げて、話すようになったのです(p62)
相手のよいところを相手に伝える
相手のよいところを、相手に伝えるのは恥ずかしいのですが、仕組みとして行うことで、人間関係が劇的に改善するのは間違いないでしょう。特にメンタルに不調をきたす先生が多い公立学校では、改善効果が大きいようです。
いじめや不登校の問題のある学校で、先生がクラスの生徒に美的発見の日記を書かせていたという。それを発表することで、クラスは明るい雰囲気となり、笑顔が増えていったというのです。
いじめや不登校の問題・・先生は、受け持ったクラスの児童に日記を書かせていました・・・長く続けていると、もう何もかもが楽しくなり、顔がゆるんでくるのです(p57)
両親に感謝を伝える
まずは両親の美的発見を行い、伝えることからはじめてはどうでしょうか。両親に感謝できれば、両親から生まれた自分の自己肯定感も高まります。両親に感謝し、祖先に感謝し、周りの人々に感謝し、自分が生かされていることに感謝するのです。
美点発見による心のリハビリは素晴らしいものと感じましたが、著者の佐藤さんの人生のほうが興味がわきました。もう少し調べてみます。乞うご期待。佐藤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・人間関係が良好であれば必ず、あなたへの協力者が現れてくる・・協力者がいれば、それだけ知恵が出るし、力も増えて、仕事のクオリティもスピードも増していきます(p20)
・何がお金を運んでくるのでしょうか・・・人が運んでくるのです。魅力のある人、つまり周囲から好かれる人のところには人が集まり、結果としてお金も集まってきます(p154)
・叱るのは、「あなたは本当はこんな能力があるのに、それを使わないのはもったいない」と期待しているから(p170)
【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
プロローグ 究極の選択クイズ
第1章 人間関係をタプタプの愛で満たす
第2章 心のダメージがまるごと消える魔法
第3章 心が輝きドバドバ奇跡が起きる
第4章 自尊心を爆上げしてラクに生きる
第5章 人に好かれる「大天才」になる
エピローグ 欠点は伸びしろだ
著者紹介
佐藤康行(さとう やすゆき)・・・1951年、北海道美唄市生まれ。心の学校グループ創始者。1980年、「ステーキのくいしんぼ」を創業。「世界初の立ち食いステーキ」を考案し、8年で年商50億円(70店舗)を達成した。その後、経営権を譲渡、1991年に「心の学校」を創立。約30年にわたり「本当の自分=真我」に目覚めることを伝え続け、これまでグループ全体で52万人以上の人生を劇的に好転させてきた。2014年、JR東京駅前に「YSこころのクリニック」を開院、うつ病治療では90日以内の寛解率が90%以上という成果を上げている(現在は門前仲町に移転)。この研修指導は、ANA(全日空)ではグループ全社員43,000人を対象に研修が行われている。公立小学校のいじめ・不登校児問題も、多くの事例を解決に導いた。
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