「なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて」石井 裕之
2015/06/08公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
占い師や詐欺師が使うという「コールドリーディング」の手法を教えてくれる一冊です。「コールドリーディング」は、なんの情報もないところから、相手の素性や性格を推測してしまうこと。シャーロック・ホームズや名探偵コナンのようなものです。ちなみに、「ホットリーディング」は事前に相手の情報を調査しておく手法です。
例えば、共通の話題を探る場合には、単に「どんな音楽が好き?」と聞くのではなく、相手を観察したうえで、「何か、ブラック系の音楽とか聴いてそうなイメージだねなどと聞いてみるのです。
つまり、相手を観察して推定したことを、当たっても当たらなくも良いように、言ってみることです。当たっていれば、そうですよね。当たっていなければ、そうですよね。・・・どちらに転んでも、話を進めて、相手の情報を取っていくのです。
・"否定疑問文"を使うことで、相談者がイエス・・答えてもノーと答えても、どちらの場合にもヒット・・「・・あなたは猫は飼っていませんよね?(p88)
「コールドリーディング」とは、相手に寄り添うことで相手の信頼を得て、深い情報を獲得する技術だと思いました。
例えば、信頼を得るためには、「問題がありますか?」と聞くのではなく、「どうしてこんなに素晴らしいのですか?」と褒めるのです。すると、「いや、素晴らしいどころか・・」と相手は謙遜して心の内を話してくれるかもしれません。
その上で、「あなたは、こんな人ではありませんよね」と、間違っても大丈夫なように保険をかけながら話しかけていく。寄り添うほどに、それは当たる確率は上がっていくのです。
石井さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・お客さんと会ったら、まず、あなたの両手がグ~ッと伸びて、お客さんの両肩に触れる様子をできるだけリアルに想像する(p45)
・相談者の反応を見ながら、「あ、違ったな」と思ったら、そこから話を分岐させる・・つまり"ごまかす"・・「って、普通の人だったら言うよね」(p179)
・未来の予言をします・・システムの不満などいちいち社長のお耳にまで届いてはいないでしょうけれど、おそらく現場では多少の不満が出始めていると思います・・当たったときだけヒットしたと分かる。外れることのない予言。(p122)
・友人が「吸ってもいいかな?」といいながらタバコを一本ぬき出します。あなたは「ああいいよ。でも(But)吸いすぎには気をつけろよ」とさらっと言います・・ここで友人はタバコに火をつけるのをためらい、吸うのをやめてしまいます(p143)
・メールを書くときは、"相手のメールのスタイルをそのまま真似して書けばいい"のです(p151)
フォレスト出版
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第一章 相手の心を操作する危険なテクニック
第二章 誰でもできる!コールドリーディングの基本ステップ
第三章 日常に活かすコールドリーディング
第四章 コールドリーディング上級テクニック
著者経歴
石井裕之(いしい ひろゆき)・・・1963年生まれ。セラピスト。モチベーター。催眠療法家。有限会社オーピーアソシエイツ代表取締役。催眠療法「沢雉会」(たくちかい)を主催し、催眠療法による心の問題のカウンセリング、催眠ノウハウの活用セミナーなどを行っている。
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