本のソムリエが人生を変えるような良い本を紹介します
本ナビ > 書評一覧 >

「ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(上・下)」マイケル・サンデル

2014/06/19本のソムリエ メルマガ登録
このエントリーをはてなブックマークに追加

ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔上〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔下〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)


【私の評価】★★★★★(90点)


内容と感想

■ハーバードで2005年に行われた
 マイケル・サンデル教授の白熱教室です。


 サンデル教授の特長は、
 日常にある物事について議論することで
 哲学上の課題を浮かび上がらせることです。


 例えば、高額所得者から
 高い税金を取るのは正しいのか


 税金は富を盗むことだ、と考える人もいるし、
 富の再配分のためには必要と
 考える人もいるのです。


・ノージックは、税金を課すことは所得を取り上げることに等しいと言う・・リバタリアンにとっては、再配分のための課税は盗みである・・課税は道徳的に強制労働に等しい(p102)


■また、「お金」の議論では、
 徴兵制と志願制はどちらがいいのか?
 代理母の契約は成立するのか?
 といった議論が行われます。


 徴兵制は平等なのか、強制なのか


 志願制は、命と金を
 交感しているのではないのか。
 それとも、愛国心の問題なのか。


 いろいろな論点があり、
 考え方によって結論が変わってくるのです。


・南北戦争の間、北軍は兵士を補充するのに・・・徴兵によって兵士を採るが、招集されても軍隊に行きたくなければ、自分の代わりに誰かを雇うことが認められていた。・・・これが公平だと思う人、南北戦争のシステムに賛成する人は?(p165)


■欧米の人は、ルール、ロジックで
 議論すると言われます。
 つまり屁理屈で勝負する。


 そのために理屈を研究する仕組みが必要であり、
 その一つが哲学だと思いました。


 そして、サンデル教授は、
 生徒の名前と意見を覚え
 議論を仕切っています。
 すごい記憶力だ。


 サンデルさん
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・腹をすかせた家族を養うためにパンを盗むのは間違っているかな?・・子どもが死なないように必要な薬を盗むことは許されるかな?(p118)


・リバタリアニズム[自由原理主義、市場原理主義]・・・リバタリアニズムは、個人の自由や所有権を含む権利を非常に重要と考える。(p94)


・功利主義は、最大多数のための最大幸福に重きを置いているため、個人の権利を尊重することができない(p67)


・リスク分析センターが行った費用便益分析では、運転中に携帯電話を使うことでもたらせる便益と、失われる命の価値はほぼ同じだという結論が出た。・・命の価値をドルに換算するのは間違いだとは思わないかな?(p58)


・イチローが学校の先生の400倍稼ぐことの公正さについても意見が一致することはなかった。しかし、私たちは議論を始め、哲学の大きな考え、三つの違う正義の概念が存在することを突きとめることができた(p260)


・会費制の消防会社・・・彼の家が火事になった。消防会社の面々はトラックで到着し、家が燃えるのをただ見ていた。・・・家主は火事の現場で契約を更新しようとしたが(一同笑)、会社の代表は拒否した。備えを怠っておきながら後から保険に入ることはできない。(p108)


▼引用は下記の書籍からです。

ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔上〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
マイケル・サンデル
早川書房
売り上げランキング: 17,250

ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔下〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
マイケル・サンデル
早川書房
売り上げランキング: 16,372


【私の評価】★★★★★(90点)



目次

第1回 殺人に正義はあるか
第2回 命に値段をつけられるのか
第3回 「富」は誰のもの?
第4回 この土地は誰のもの?
第5回 お金で買えるもの 買えないもの
第6回 なぜ人を使ってはならないのか
東京大学特別授業―イチローの年俸は高すぎる?


ハーバードの関連書籍

「ハーバードの人生を変える授業」タル・ベン・シャハー
「ハーバード日本史教室」佐藤 智恵
「ハーバード白熱日本史教室」北川 智子
「新ハーバード流交渉術 論理と感情をどう生かすか」R. フィッシャー、D. シャピロ
「最新ハーバード流 3D交渉術」デービッド・A・ラックス、ジェームズ・K・セベニウス
「ハーバード式 最高の記憶術」川﨑 康彦
「ハーバードの自分を知る技術 悩めるエリートたちの人生戦略ロードマップ 」ロバート・スティーヴン・カプラン
「ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(上・下)」マイケル・サンデル
「ハーバード流宴会術」児玉 教仁
「ハーバードからの贈り物」デイジー・ウェイドマン


この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへblogrankings.png


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!

この記事のシェアをお願いします

この著者の本 : , ,



同じカテゴリーの書籍: