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「外資系コンサルの仕事を片づける技術」吉澤 準特

2013/06/14公開 更新
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外資系コンサルの仕事を片づける技術


【私の評価】★★★★★(95点)


要約と感想レビュー

仕事の基本

ビジネス書の読み過ぎで、ビジネス書には厳しい私がびっくりした一冊です。前半は新入社員向けかなと思っていたら、だんだんとレベルが上がっていきます。


目的をはっきりさせる、フレームワークを使う、メモとペンを持ち歩く・・・当然じゃないか・・・相手の話を聴く、事実と推測を分ける、前提・仮定・結論を意識する・・なかなかじゃないか・・・記録を残して、電話で確認、骨子レベルから見てもらう、10分調べて聞く・・・まったくその通り!


資料レビューは3段階(骨子・ドラフト・最終)に分けることでやり直しを最小限の抑えることができ、レビュー者を共同作成者として巻き込んで自分の味方にすることもできる(p141)

打ち合わせのコツ

打ち合わせのコツも、決定事項の「担当者」と「期日」についてあいまいな事項を確認し、すべての決定事項はメモに残して、会議直後から誰がいつまでに何をするのか明確にするなど、基本に忠実です。


驚くのは、「"各位"でなく、人の名前を書く」とか、「データは時系列と仕事の分類で保存」など、著者独自のノウハウが充実していることです。さらに、人によってコミュニケーションを変えるなど、人との関わり方も大切にしています。著者も仕事で苦労されたんだなぁ~と思わせてくれるのです。


仕事を任せたら口出ししない・・・改善したい点は、あらかじめ設定したレビュータイミングでフィードバックする(p207)

外部の勉強会に参加する

私が20年間会社で学んだことが、この一冊に集約されていました。メールを送り、口頭もしくは電話確認を最後に必ずするとか、仕事の必要時間は、倍の時間を想定するなど、外部の勉強会やコミュニティに参加して業界の仲間を探したり、自分が磨きたい専門性を高めるなど私も気をつけていることが書かれてあります。


敢えて問題があるとすれば、内容が充実すぎということでしょうか。これだけの内容をマスターするのは、たいへんです。社内研修・教育するならこの一冊で十分、というくらい脱帽の一冊です。ホワイトカラーの方にお奨めします。吉澤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・「絞り込み」こそが、「できる人」と「そうでない人」を分ける決定的な違いです(p2)


・相手が、実用/低リスク/こだわり/協調思考のいずれに似ているかを推測し、タイプに適したコミュニケーションを行うことで、論議を円滑に進める(p175)


外資系コンサルの仕事を片づける技術
外資系コンサルの仕事を片づける技術
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吉澤 準特
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★★(95点)


目次

0章 「できる人」と「そうでない人」のたった1つの違い
1章 まず、「仕事の鉄則」を身につけよう!
2章 仕事は「4つ」に分けると、うまくいく!
3章 「聴く」スキルを高める
4章 「伝える」スキルを高める
5章 「段取る」スキルを高める
6章 「動かす」スキルを高める
7章 プロフェッショナルであり続けるために
8章 成長の先にあるキャリアを考える



著者経歴

吉澤準特(よしざわ じゅんとく)・・・外資系コンサルティングファーム勤務。専門領域において、日本支社のリーダーを務め、ビジネスからシステムまで幅広くコンサルティングを手がける。プロジェクトマネージャーとして、数百億円規模のシステム運用改善、組織改革、人材育成に携わることも多い。ITサービスマネジメントの世界基準である、ITIL Managerの有資格者でもある。


外資系コンサル関係書籍

「コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法」名和 高司
「外資系コンサルの仕事を片づける技術」吉澤 準特
「外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書」笛木 克純
「コンサルティングとは何か」堀 紘一
「コンサル・コード―プロフェッショナルの行動規範48」中村健太郎


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