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「外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書」笛木 克純

2018/03/21公開 更新
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外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書


【私の評価】★★★★☆(80点)


要約と感想レビュー

外資系コンサルA.T.カーニーの経営コンサルタントである著者にコンサルのコツを学びましょう。経営コンサルタントとして認められるためには、自分の土俵を持つことが早道です。自分の土俵とは、自分の得意な分野・仕事のことです。自分をブランディングするという意味なのでしょう。


その自分の土俵が本当に好きなことであれば継続することができ、その結果、自分の土俵がさらに強く構築することができるという。一度、自分の土俵が構築できれば、労少なくして成果を出せるようになるという。成熟するうちに成長スピードはだんだんと鈍ってしまいますが、余った時間やお金を、長期的な成長のために自己投資に振り向けていくのです。


・自分の土俵が認知され、周囲から第一人者として認められ始めると・・自分の興味ある会議が舞い込んでくる一方、興味のない会議からは疎遠になる・・(p38)


そして経営コンサルタントが現場で対応に苦慮しているのは、お客さま社内の抵抗勢力です。いかに味方勢力を強化し、抵抗勢力の言い訳に対し論理的に対応していくのか。論理的、データに基づいた提案、危機感の醸成、トップを巻き込む。抵抗があることを前提に準備していることがわかります。会議への参加者の経歴やポジションを把握し、それぞれの立場を把握したうえで、予測される反応とその反応に対する対応方針を準備しておくという。


抵抗勢力との議論する時の決まり文句は、「業界にはこのような事例もある」「御社の社風にはこの面で合致する」「このような技術的な解決策がある」など事例を示して、説得することが多いという。


・「ホラーストーリー」・・取り巻く環境がいかに危機的かをリアルに描くことが協力を得るための条件となります(p154)


コンサルタントとしては、ターゲットを明確にして、仕事の期待値コントロールが大事だという。ターゲットを明確にすれば、判断に迷い、板ばさみに遭ったときに、優先順位を予め持っておくことでより正しい判断ができるのです。また、「1週間であればこの程度の内容になります」というように、必要なリソースと成果(リターン)を提示することで、クライアントに過大な期待を抱かないようにしなくてはなりません。


外来語が多く読むのに苦労しました。仕事では分かりやすい表現にしてもらいたいですね。笛木さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・スキルを最短距離で獲得する方法・・「修羅場」を経験することです・・その経験はあなたの血肉となり、将来必ず役に立つときがくる・・(p201)


・経営コンサルタントが分解を行う際には、「分解、分解、分解」と言われるように、3回程度というのが一般的です。多くの場合、3回の分解をくり返せば具体的な打ち手を検討するのに必要なレベルの課題を見いだすことができます(p218)


・「ベンチマークする」・・理想に近い形で「勝ち」を実現している人・・「ロールモデル」を参考にすること(p219)


・あなたが勝ち続ければ勝ち続けるほど、それを面白く思わない周囲の声も高まる・・社内政治に絡んだ対立や拒否に直面することは日常茶飯事です(p149)


外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書
外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書
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笛木 克純
KADOKAWA/中経出版
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【私の評価】★★★★☆(80点)


目次

序 章 勝負は「戦う前の準備」で9割決まる
第1章 圧勝できる「土俵」のつくり方
第2章「勝ちパターン」をつくり、勝利を量産する
第3章 共に戦ってくれる「味方」をつくる
第4章「勝ち」につながるスキルだけを磨く
第5章 勝利後の「次の戦い」の定め方


著者経歴

笛木 克純(ふえき かつずみ)・・・A.T. カーニー株式会社マネージャー。慶應義塾大学総合政策学部卒、欧州経営大学院(インシアード)修了(MBA)。人事コンサルティングファーム、戦略コンサルティングファームなどを経て、2012年A.T. カーニー参画。戦略オペレーションプラクティスのコアメンバーとして、事業戦略、組織戦略、オペレーション改革、人事戦略などの数多くの経営コンサルティングプロジェクトに従事。


外資系コンサル関係書籍

「コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法」名和 高司
「外資系コンサルの仕事を片づける技術」吉澤 準特
「外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書」笛木 克純
「コンサルティングとは何か」堀 紘一
「コンサル・コード―プロフェッショナルの行動規範48」中村健太郎


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