「スタートライン」喜多川 泰
2012/09/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
要約と感想レビュー
いつも期待を裏切ることのない喜多川 泰さんの青春小説です。喜多川さんの良いところは、単なる小説ではなく、成功哲学を織り込んでくれるところでしょう。「五年後の自分の可能性を舐めるなよ」って言われたら、ドキッとしませんか。
・宮下先生は違った。「おまえたち、大人はええぞ。自分の好きなことをして生きていける・・・絶対オモロいぞ。早く大人になれ。大人になったらもっといろんなことを教えたるからな」(p19)
今回のお話は、学ぶことが好きな高校生が恋に落ちるストーリーです。ところが誤解から、二人は好き合っていることを知らずに、違う大学に行ってしまうのです。それぞれの大学生活を送り、失敗や成功を経験し、二人が約束の場所でまた出会う。出会いは偶然ではないということです。
同じ場面を、男の子と女の子の視点から描写しています。男と女の感じ方って、こんなに違うんだ。そして、先生や彼女のお父さん、あやしい出演者が、いろいろ良いことを教えてくれるのです。人とは、それぞれの思いで行動しているから、影響しあいながら、誤解しながら、生きていくのですね。
・お父さんはね、学校を卒業してからが本当の勉強だから、今のうちにできるだけ勉強を楽しめる人になれっていつも言ってる。(p57)
喜多川さんが塾で生徒に話していることが、いっぱいあるのでしょう。それを小説で吐き出しているのです。喜多川さんの塾に行きたくなりました。喜多川さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・面倒だという理由で逃げてしまうようであれば、もともと自分がやりたかったことからすら、気づかぬうちに自分から逃げるようになってしまう(p158)
・美容師は一ヶ月に最低でも、ジャンルの違う三冊の本と日本の映画、一本の講演会くらいは経験しておかないとダメだ・・・お客さんが映画の話をしたら、最近どんな映画見ました?って質問が来るだろ。(p115)
・いい本と出会ったら、必ず何か行動を起こして、この本と出会ったから今の自分があるという状態をつくらなければならない。(p167)
・アメリカ人にマッチョが多いのは、アメリカ人女性にマッチョ好きが多いからで、・・・日本の女の子たちが『本を読む人かっこいい!』って言うようになったら、日本男児は世界一の読書家集団になるのになあ・・・(p35)
・明日死んでしまうかのように生きなさい。そして永遠に生き続けるかのように学びなさい Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.(p15)
▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★★★☆(85点)
著者経歴
喜多川 泰(きたがわ やすし)・・・1970年生まれ。東京学芸大学卒業後、塾を経営。高校生を中心に英語を教える一方、授業に自己啓発を取り入れるべく研究を続け、執筆活動を開始。
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近所に養子を継続的に育てている家庭がありまして、
今も子供が5人います。
そこの夫婦と仲良くさせてもらっているので、
何かの役に立てばと
喜多川泰さんの本を数冊置いてきたのが4か月ほど前の話。
先月この家庭に遊びに行ったら、
喜多川泰全集がリビング本棚一等地に鎮座して
いましたw
子供との会話や説教が格段に上手になったと
夫婦に感謝されてしまいました。
その家庭を既に巣立った子供たちにも好評らしいです。
自分が生み出した作品でもないのに、
なんだか嬉しいものですね。