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「ソバニイルヨ」喜多川 泰

2017/12/25公開 更新
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「ソバニイルヨ」喜多川 泰


【私の評価】★★★★★(97点)


要約と感想レビュー

 主人公は反抗期の中学生です。主人公の父は人工知能の研究者で一人で閉じこもって研究をしているため、その息子である主人公は、友だちから変人の息子としていじめられていました。反抗期の特徴なのでしょうが、他人のいじめが悪いのに、原因は父にあると主人公はイライラ、不満を持ちます。


 父は「他人の言うことなど気にするな」と言いますが、主人公は父への怒りの気持ちで、父を許せないのでした。いくら父が「人からどう思われるかばかりを気にして、自分の人生でやりたいこともやらずに生きていく人生にするんじゃないぞ」と言っても、主人公の心は動かないのです。


 そのような状態で、父は突然の長期出張でアメリカに出発してしまいます。それも、ガラクタの人工知能ロボットを置いて。ところが、そのロボットは優秀で、勉強も教えることができるし、生き方のコツも教えてくれるのです。


 ロボットは、夢をかなえる方法を教えてくれます。確かに大きな夢を持て!と言われて、大きい夢を描いて、それでやる気が出る人もいるけれど、多くの人は夢が大きいほど一歩を踏み出せないと説明してくれます。「はあ?」主人公はロボットの話を聞き、ふてくされながらも、ロボットとの生活を続けることにするのです。


 しかし学校では悪友のいじめが続いており、主人公は追い詰められつつありました。そこで人工知能ロボットは、勉強を教えながら、生き方を教え始めます。時間を浪費する人、夢から逃げる人っているよね。やらなきゃいけないことから逃げる人は、夢からも逃げる人である、そうした人は何も得られないというのです。


・勉強だけじゃない。何をやろうとするときも必要最低限を超えようとした時間だけが投資にナル。つまり将来の財産にナルってコト、忘れちゃダメ(p148)


 弱い人をとことん追い詰める人もいるよね。だからといって、その逆境に負けない人になるために勉強があるとロボットは教えてくれます。どんなときも心を強く、明るく、美しく保つことを学ぶことで、道が開けるというのです。そして主人公は、ロボットに導かれるように、いじめへの対応にも、勉強にも、恋愛にも成長を見せはじめるのです。


 あまりの優秀な人工知能ロボットに父親が遠隔操作しているのかと思いました。その違和感を含めても涙を流さずにはいられなかった。良いストーリーをありがとうございます。喜多川さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・「他の人が自分の気持ちをわかろうとしてくれないで、たまらなくイライラするときって、どうすればいいの?」・・「最初カラ期待シナイコト」(p99)


・自分ではキズカナイウチニ、人間ハ会う人会う人ニ、いろんなコトヲ期待シテル。怒りっぽい人や、イライラしている人ホド、誰かに頼ッテ生キテル(p99)


・自分の意思で、必要なとき以外はスマホをさわらない人になれなければ、人生をスマホにとられるよ(p85)


・答えは人工知能の出す合理的な答えの向こうにあるわけではない。非合理でも隼人のやりたいことの向こうにある(p178)


▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★★★★(97点)



著者紹介

 喜多川 泰(きたがわ やすし)・・・1970年生まれ。東京学芸大学卒業後、1998年横浜市に学習塾「聡明舎」を設立。高校生を中心に英語を教える一方、授業に自己啓発を取り入れるべく研究を続け、執筆活動を開始。


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