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「ソバニイルヨ」喜多川 泰

(2017年12月25日)|本のソムリエ
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ソバニイルヨ

【私の評価】★★★★★(97点)


■主人公は反抗期の中学生です。


 主人公の父は人工知能の研究者で、
 一人で閉じこもって研究をしているため
 主人公は、友だちから
 変人の息子といじめられる。


 反抗期の特徴なのでしょうが、
 他人のいじめが悪いのに、
 原因は父にあると
 イライラするのです。


 父は
 「他人の言うことなど気にするな」
 と言いますが、
 主人公は父への怒りの気持ちで
 いっぱいなのでした。


・自分の好きを、他の人の価値観に潰されるんじゃないぞ。人には好きなことを言わせておけ。そんなの、気にしたら負けだ。みんな好きなことが違う。それでいいんだ。これをやったら、人からどう思われるかってことばかりを気にして、自分の人生でやりたいこともやらずに生きていく・・お前の人生をそんな人生にするんじゃないぞ(p216)


■そのような状態で、
 父は突然の長期出張でアメリカに
 出発しました。


 それも、ガラクタの
 人工知能ロボットを置いて。


 そのロボットは優秀で、
 勉強も教えることができるし、
 愛も教えるらしい。


 「はあ?」
 主人公はふてくされながらも、
 ロボットと生活をはじめるのです。


 学校では悪友のいじめが続いており、
 主人公を追い詰めつつありました。


・「他の人が自分の気持ちをわかろうとしてくれないで、たまらなくイライラするときって、どうすればいいの?」・・「最初カラ期待シナイコト」(p99)


■人工知能ロボットは、
 勉強を教えながら、
 生き方をも教え始めます。


 時間を浪費する人・・
 夢から逃げる人・・
 弱い人をとことん追い詰める人・・
 そんな人が多いよね、と。


 そして主人公はいじめにも、
 勉強にも恋愛にも
 成長を見せはじめるのです。


 あまりの優秀な人工知能ロボットに
 父親が遠隔操作しているのかと
 思いました。


 その違和感を含めても
 涙を流さずにはいられなかった。


 良いストーリーを
 ありがとうございます。


 喜多川さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・自分の意思で、必要なとき以外はスマホをさわらない人になれなければ、人生をスマホにとられるよ(p85)


・自分ではキズカナイウチニ、人間ハ会う人会う人ニ、いろんなコトヲ期待シテル。怒りっぽい人や、イライラしている人ホド、誰かに頼ッテ生キテル(p99)


・やらなきゃいけないことから逃げる人は、夢カラモ逃げる人。そんな人は嫌いだって言ッテル(p118)


・「大きな夢を持てって言われて、それを語るのは簡単。でも本当にそれを実現しようと思ったら、結構大変。夢は大きいほど、やる気が出ルッテ言う人がいる。実際そういう人もいるのも事実。でもそれ、逆の人の方が圧倒的に多い」「逆?」「そう、逆。夢が大きいほど何もしない(p125)


・勉強だけじゃない。何をやろうとするときも必要最低限を超えようとした時間だけが投資にナル。つまり将来の財産にナルってコト、忘れちゃダメ(p148)


・勉強をしてもしなくても、人間の人生には、いろんなことが起こるよ。ときには逃げ場がなく追い詰められるようなこともあるだろうし、逆境に陥ることもあるだろう・・そんなときに心が負けない、そんな人になるために、どんなときも心を強く、明るく、美しく保つために勉強はある(p167)


・答えは人工知能の出す合理的な答えの向こうにあるわけではない。非合理でも隼人のやりたいことの向こうにある(p178)


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