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「大震災後の日本経済ー100年に1度のターニングポイント」野口悠紀雄

2011/05/26公開 更新
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大震災後の日本経済ーー100年に1度のターニングポイント


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

■「バブル崩壊」という言葉を生み出した
 野口さんの震災後の政策提言です。


 津波と原子力の問題から、ここ1,2年は
 電力供給が制限されます。


 電力により生産が制限されるなかで、
 復興需要を優先すれば、
 他の生産を減らす必要がある。


 その生産量の調整は、価格を上げたり、
 円高による輸入減により、
 自然と可能となるという主張です。


・国内需要削減のためには、電気料金値上げや増税などの「負担増」がどうしても必要だ。また、純輸出(輸出-輸入)を減らすには円高が必要である(p35)


■供給より需要が多ければ、
 価格が上昇するのは当たり前で、
 電力価格も上昇して当たり前。


 震災復興の投資増加で資金需要が
 増えれば、金利が上がるのが当たり前。


 実際には難しいかもしれませんが、
 そうした市場メカニズムを
 素直に利用しようという
 提案と理解しました。


・復興のための資金調達が増えれば金利が上がる。金利が上がれば円高になる。(p27)


■その一方では、震災により
 国家財政の悪化が加速している状況から、
 抜本的な財政立て直しを求めています。


 福島第一のメルトダウンだけではなく、
 国債のメルトダウンも心配しなくては
 ならなくなっているのですね。


 野口さん、
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・災害のなかった場合に比べて、今後数年間の投資が一割程度増加する可能性がある・・しかし、電力制約によって供給を増加できない・・・生産が不変なら、投資の増加を受け入れるために他の需要が減少しなければならない(p7)


・日本の税体系は、製造業が基幹的な産業であることを前提にして組み立てられている・・・製造業の収益性が90年代以降低下してきたために、この構造の維持は、経済危機以前にすでに難しくなっていた(p120)


・2010年の国民負担率(国民所得に対する比率)を見ると、法人所得課税が3.4%に対して、社会保障負担率は17.5%である。大ざっぱに後者の半分が事業主負担だと考えると、9%近く(p135)


・1990年代には家計の預金増加で国債を消化・・・2001年以降は対企業貸出の減少で国債を消化・・・このような形態での国債消化はどこかで限界が来る(p161)


大震災後の日本経済ーー100年に1度のターニングポイント
野口 悠紀雄
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★☆☆(75点)



著者経歴

 野口 悠紀雄(のぐち ゆきお)・・・1940年生まれ。1964年大蔵省入省。1972年エール大学留学。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。


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