「「超」アメリカ整理日誌」野口悠紀雄

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「超」アメリカ整理日誌

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■アメリカ生活の長い野口さんが、
 日米の比較をしながら、
 ものの見方を教えてくれる一冊です。


 「岡目八目」と言いますが、
 外に出るからこそ、わかるものがあります。


■競争の国アメリカでは能力のない人はリストラされ、
 すぐに貧困層に落下する危険があります。


 しかし、能力がある人が、レジを打っている日本は、
 能力のある人を活用していないともいえるので、
 けっして喜べないことに思えます。


  ・「驚くほどの能力の人に、日本の店で会う」と先に述べた。
   しかし、よく考えてみれば、彼らが注文取りをしたり、
   玄関で靴を並べたり、勘定係をするのは、
   もったいないことだ。・・・
   能力のムダづかいであり、社会全体の労働力が
   適切に配分されていない証拠である。(p43)


■こうした状態を変えていくためにも
 日本のサービス産業の効率化が必要です。


 より少ない人でサービスしていくことで、
 小子化対策にもなります。


 役人こそ最大のサービス産業で、
 その効率化が最大の課題なのでしょう。


  ・日本で収め続けた多額の住民税は何に使われたのか?
   治安維持やゴミ処理などの
   基本サービスを受けたのは事実だが、
   それ以上に特別のサービスは何も受けなかった。
   住民税の大部分は、市役所職員の
   給与に消えてしまったのだ。(p239)


■しかし、効率化には思い切った改革が必要となります。


 「戦争を止めることができなかった」日本には、
 改革ができないのではないか?
 というのが著者の意見で、なんとも寂しいものです。


  ・「やめる」選択肢こそ重要・・・
   公的年金制度の最も基本的な論点は、
   「現制度の維持がそもそも可能なのか」ということだ。
   すなわち、基本的な選択は、年金制度の廃止である。・・・
   年金改革はすでに手遅れになっている。(p139)


■考え方の幅を広げてくれる一冊でした。


 笑える話もあり、視野が広がるので、
 本の評価としては星3つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・今をときめくインターネット検索でのリーダー企業、
   ヤフーとグーグルの創業者のうち、
   二人が外国生まれだ(ヤフーのヤンは台湾、
   グーグルのブリンはロシア)(p77)


  ・アメリカの医療費は・・・きわめて高額だ。西海岸の場合、
   保険でカバーされていないとすると、風邪で病院に行っても、
   また虫歯一本治療するのにも、数万円かかる。・・・
   盲腸で四日間入院すると150万円程度になる(p106)


  ・輸入制限による産業保護は、
   消費者が支払う価格を上昇させるだけではない。
   関連産業は保護に甘えて改革と進歩のための
   努力を怠り、衰退していく。(p180)


▼引用は、この本からです。

「超」アメリカ整理日誌
野口 悠紀雄
ダイヤモンド社
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5 エコノミストがアメリカからみた日本

【私の評価】★★★☆☆(72点)



■著者紹介・・・野口 悠紀雄(のぐち ゆきお)

 1940年生まれ。64年大蔵省入省。72年エール大学留学。
 一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、
 2005年より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。


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