「正確に間違う人、漠然と正しい人―「超」整理日誌〈6〉 」野口悠紀雄
2011/04/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(70点)
要約と感想レビュー
2000年に執筆された野口さんの「超」整理日誌です。元大蔵官僚なので頭は良いせいか、経済学関係のジョークも面白いですね。そういえば野口さんは経済学者なんです。
・経済学の第二基本法則:二人とも間違っている(p76)
この本を紹介したのは、被災者への公的な支援について、私有財産に対する公的援助はあってはならない(p209)と書いてあったからです。確かにインフラについては公的資金で再建するべきですが、個人の資産に補助するのは、平等性が確保できるのか疑問です。税金と公的援助について、よくよく考えてみたいものです。
野口さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・日本では、いまでも『ミシュラン』に相当するホテルガイドがない。例えば、大都市や主要な観光地には、有名なホテルが多数あるが、それらの客観的なランキングを、私は見たことがない。(p139)
・「ゆとり教育」がもたらす第二のものは、社会階級の固定化だ。(p154)
・I'd rather be vaguely right than precisely wrong. John Maynard Keynes
私は、正確に誤るよりは漠然と正しくありたい ジョン・メイナード・ケインズ
・給与所得控除の恩恵を最大に受けているのは、事業所得である。事業を法人組織とし、自分自身に対して給与を支払うこととすれば、まず事業所得の段階で経費の実費を控除でき、さらに、給与所得に転換された部分について、給与所得控除を差し引ける(p59)
・本文で「法定速度の10キロオーバーくらいまでなら・・」と書いたが・・・私を捕まえた警察官は、親切にも、「10キロオーバーは見逃す。しかし、30キロオーバーすると見逃せない」と説明してくれた(p15)
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【私の評価】★★★☆☆(70点)
目次
「ねずみ捕り」に関する一考察
世界一価値が高い企業
数字は経済学を変えたか
宇宙開発で日本企業を再生
ITが変える労働市場
税制改革で日本を変える
少し変だぞ、日本のIT
経済学者とは何者?
姓・名の順の「国際化」
暑さへの最高の対処法
著者経歴
野口 悠紀雄(のぐち ゆきお)・・・1940年生まれ。1964年大蔵省入省。1972年エール大学留学。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。
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