「インテリジェンス人生相談 [社会編]」佐藤 優
2010/12/07公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
外務省を追われた佐藤優さんが、社会生活に困っている人達にアドバイスする一冊です。佐藤版「道は開ける」といった趣です。日本は貧困の格差が大きくなってきたと言われていますが、そのためか私の印象では、半分くらいの相談が、経済的な問題についてでした。
・資本主義は、本性として、豊かさは豊かさを生み出し、貧困は貧困を生み出すという性質を有しています(p25)
佐藤さんの回答が好印象なのは、具体的であるからです。政治家に相談してみよう、夢をノートに書いてみよう、「助けてください」と叫ぶこと、など親身になって回答しているのがわかります。
例えば30歳の人の相談には、「あなたが40歳の時にどうなっているかということも、大学ノートに書いてみたらいいと思う。どういうことをやってみたいとか」と助言してみいます。つまり、今、そこまでのイメージが湧かないので10年後のイメージをまず決めてみるということなのです。
一度は地獄を味わった佐藤さんならではの、アドバイスなのかもしれません。佐藤さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・将来が不安なので国家公務員を志望している・・・国家公務員を志望するからには自分のことだけでなく、「日本国家と日本国民のために何かしたい」という動機がなくてはなりません。(p221)
・私の中にも外交官としての魂、神学者としての魂、民俗学者としての魂、作家としての魂が並存しているので、それぞれの魂を、所与の条件のなかで大切に育んでいくことがよいと考えています(p217)
【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
第1章 貧困
第2章 国家
第3章 処世
第4章 未来
番外編(「言論封殺魔」がやってきた)
著者経歴
佐藤 優(さとう まさる)・・・1960年生まれ。日本の作家。学位は神学修士(同志社大学・1985年)。同志社大学神学部客員教授、静岡文化芸術大学招聘客員教授。在ロシア日本国大使館三等書記官、外務省国際情報局分析第一課主任分析官、外務省大臣官房総務課課長補佐を歴任。2002年に鈴木宗男事件に絡む背任容疑で逮捕される。2005年に執行猶予付き有罪判決(懲役2年6か月、執行猶予4年)を受け東京高等裁判所、最高裁判所は上告を棄却し、判決が確定した。
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 40,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|
コメントする