【書評】「会社員×個人事業で楽しく生きる!」中野佳代子
2025/12/03公開 更新
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
住宅メーカーに入り込みトップ営業
著者は大阪ガス社員ながら、副業として販促コンサルティング、司会・講師業に携わるだけでなく、外洋ヨット競技にも参戦しているというマルチウーマンです。
大阪ガスでは住宅メーカーにガス機器を導入してもらうため、担当の住宅メーカーに入り込みトップ営業となっています。その手法は住宅メーカーのニーズを聞き取り、そのうえで新築注文住宅の見込み客獲得のための「住まいづくりセミナー」や「住宅情報誌」を提案・実施すること。
住宅が売れるからガス機器が売れる、ガス機器は住宅の魅力を高めるアイテムに過ぎないと考え、住宅メーカーに常駐し、住宅の販促を手伝っていたのです。住まいづくりセミナーでは、広報チラシの作成から司会まで務め、担当の住宅メーカーには自分の私の専用の机まであったという。
社内で初めてのCS研修講師となり、社内では新入社員から管理職まで、そして販売代理店さまにも、新たな研修プログラムを生み出していました(p66)
ラジオ番組のDJからヨットまで
プライベートでは、神戸のコミュニティFM局でイタリアンポップス番組のDJをしたり、歌手のCDのアルバムや曲の解説を書いています。
さらにイタリア好きが高じて、大阪ガスの社内起業に、イタリア文化を紹介する企画を提案するも惜しくも未採用。めげずに、大阪有線放送社のプロデューサーに提案したところ「イタリアンポップス番組」を作ることになったという。
さらには、趣味のヨットでは全長4.52mの2人乗りヨット(テーザー級)全日本選手権3位、世界選手権にも出場しています。外洋ヨットレースでは39フィートのレース用ヨットを購入して、メルボルンから大阪まで約5500マイルを二人でで横断し、無寄港・無補給での完走を果たしたという。
ヨットは詳しくないですが、やることがデカい!
「今日は個人の仕事で、夕方からコンサルだ!楽しみ!」と思うと、それだけで心の内側からワクワクして、何とか定時までに終わらせようとエンジンがかかります(p82)
頼まれごとは試されごと
著者の思考は、頼まれたことはやってみるということです。「頼まれごと」は「試されごと」であり、頼まれごとは信頼の証拠なのです。著者は中小企業の販促を手伝ったり、司会や講師を引き受けたりと、頼まれごとを引き受けているうちに、やがて謝礼やコンサル料として収入になっていったという。
会社では自分でコントロールできるところは少ないのですが、プライベートの時間に、興味があることをやって、自分の長所を見つけることを著者はお勧めしています。
自分の興味のある能力を会社やプライベートの中で伸ばすことで、自分の収入を得る能力を発掘できたとすれば、それこそが、将来のための貯蓄だと著者は考えているのです。
自分自身のキャリアがあれば退職しても怖くない(p9)
自分のワクワクを優先する
また、プライベートでは自分のワクワクを優先していることがわかります。自分を満たすことで、他人にも優しくできるのです。著者は、「あなたは何のために生きていますか?」と読者に問いかけています。
著者の答えは、まず自分のため、次は家族、その次が職場、その先にお客様、最後に地域社会があるのです。東北人の視点では、自分を優先する人はワガママに見えます。しかし、今は自由で豊かな時代です。
現代社会は自分が幸せになり、他人にその幸せを及ぼすというのがスタンダードなのでしょう。中野さん、 良い本をありがとうございました。
| 無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・「気がつくとやっていること」「考えてしまうこと」はありませんか?(p145)
・人からよく頼まれることは、ビジネスになりうる可能性があります(p160)
・出張する際は目的の仕事だけを済ませて帰ってくるのではなく、できればプラスアルファを持ち帰ってそれをシェアしましょう・・・新しい建物を見て帰る、イベントに参加して帰る(p28)
▼続きを読む

Amazon.co.jpで詳細を見る
中野佳代子(著)、自由国民社
【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
序章 会社員の枠を越えもっとあなたの世界を広げてみませんか?
第1章 まずは会社員としてのスキルを高める
第2章 会社員のよくある悩みは個人事業で解決できる
第3章 会社の外で個人事業を始める方法
第4章 あなたの個性が輝く仕事の生み出し方
第5章 自分を生きる!人生は一択ではない
第6章 私が命がけで外洋ヨットレースにチャレンジする理由
著者経歴
中野佳代子(なかの かよこ)・・・MiracleMondo代表、大阪ガス会社員。外洋ヨットセーラー。大阪ガスで、広報や人材育成を担当。個人事業としてMiracleMondoで、広報コンサルやアスリートのビジネス教育に携わる。モデルや役者として企業CMやドラマなどに出演。ヨットでは、テーザー級全日本選手権3位、世界選手権にも3回出場。2019年からは外洋ヨットレースに参加。
この記事が参考になったと思った方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
![]()
この記事が気に入ったらいいね!























コメントする