「あなたは常識に洗脳されている」苫米地 英人
2010/09/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
「洗脳」というよりも、あなたの知らない社会の裏話といった感じの一冊でした。やや極端な表現、抽象的な表現が目立ちましたが、それを差し引いても、読んでおく価値はあると思います。
東北出身者としては、戊辰戦争や明治維新は薩長による政権転覆と理解しています。そのため日本は外国との戦争に突き進んでいったのです。その名残で、今でも、薩長出身者のほうが公務員になりやすいし、特に警察や自衛隊は圧倒的に薩長の出身者が権力を持っているのです。
それに福島県に国立大学(福島大学)ができたのは、第二次世界大戦後の1949年のことで、福島県にだけ国公立大学がなかった理由は、福島県がかつての会津藩だったからとしています。本当なのでしょうか。
さらに、洗脳っぽいと考えられるのは、二酸化炭素による"地球温暖化"です。
二酸化炭素排出量の削減については、本当に温暖化しているのか?お金になるからここまで政治的に推進されているのではないか?これらの点については、かなり気づいている人が増えてきましたが、まだ日本の政府では、環境省が中心に頑張っているようです。これはかなり洗脳っぽいのです。
・「二酸化炭素の排出権取引は金になるぞ!」(p126)
さらに、私が特に気になったのは、途上国の飢餓は、先進国が豚や牛に飼料を食べさせているから、というところです。そういえば、日本の豚や牛は、海外から輸入した飼料を食べています。これがなくなれば、その分だけ飼料の値段が下がり、人間の手に入りやすくなるのは確かですね。
・<穀物を食べる順位>
1番=先進国の人間
2番=先進国の豚
3番=先進国の自動車
4番=先進国の牛
5番=先進国の鶏
6番=途上国の人間(p152)
送電線やIHより携帯電話の電磁波のほうが危ない、とか、警察はアメリカに弱いとか、そういえばそうかもね、というネタの多い本でした。
苫米地さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・携帯電話を耳に付けて会話をするということは、そのような強い電磁波を直接脳に送っているということです(p40)
・日本の四大新聞は必要ない・・・すべて共同通信社と時事通信社の配信か、他社の後追い記事・・・「日本経済新聞」は日本経団連の御用機関と言ってもいい・・「週刊新潮」のスクープに警察のリークが多い(p97)
・10~20年後に、紫外線によって地球上の生物は絶滅する・・・しかし、オゾン層の問題は、お金になりません(p140)
・GHQ(連合国軍総司令部)の一部門として作られた東京地検特捜部は、もともと「隠匿退蔵物資事件捜査部」という名称で、旧日本軍が隠した反米活動揚の大量の隠匿退蔵物資事を摘発するために作られました。・・・だから、いまだに反米を訴えると、東京地検特捜部に摘発される(p220)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
序章 あなたの脳は「常識」に縛られている
1 携帯電話―携帯電話は便利ですばらしい!→誰も言わない携帯電話の影響とは?
2 学校教育―学校教育は、子どものために必要だ→学校教育は、奴隷を作るシステムだ
3 マスコミ―新聞やテレビジャーナリズムは大切だ→独自のスクープをとれないメディアはいらない
4 環境問題―環境問題は二酸化炭素の増加だ→本当に深刻な問題は、酸素不足
5 紫外線―紫外線による命の危険性はない→紫外線で地球上の生物が滅びる
6 運動―運動は健康にいい→運動すると、寿命が短くなり、飢餓人口も増える
7 有機野菜―有機野菜は身体にいい→有機野菜の「危険」を知る
8 デフレ―日本はデフレが問題だ→国民はデフレになるほうが嬉しい
9 日本―日本は独立国である→国際法上、日本は独立国ではない
著者経歴
苫米地 英人(とまべち ひでと)・・・1959年生まれ。三菱地所を経て、イェール大学大学院に留学。人工知能の父といわれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人口知能研究所を経て、カーネギーメロン大学大学院で音声通訳システムを開発。徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長などを歴任。ドクター苫米地ワークス代表。コグニティブリサーチラボCEO。
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