「運を天に任すなんて」城山 三郎
2010/09/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)
要約と感想レビュー
いまはみずほコーポレート銀行となった元日本興業銀行頭取の中山素平の人となりを記録した一冊です。中山素平という人は、言うことは言う人だったようですが、一方、ムリを押し通す人でもなかったようです。
・しだいに所を得て、課長になったら課長の段階で、部長になったら部長の段階でできる改革をやって行こう(p35)
やはり頭取となっただけあって、仕事の鬼と言われていたようです。少ない人数で、深く、広く調べて自分で考えよ、という要求をしていました。
もっと中山素平さんの仕事のスタイルが知りたくなりました。城山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「食いものとして、まずい部下は」と訊くと、これには短く、きっぱりと、「有能無能を言うより、不作為な人。逃げる男です」(p38)
・中山は検事に事情を話したが、それを文書化したものに事務官が鉛筆書きしたままの箇所があった。その文書への捺印を求められ、「鉛筆書きを認めるのはおかしい」と、中山は断った。「われわれを信用せんのですか」と言われたのだが、中山は、「あなた方を信用する、しない、の前の問題。大事は軽く、小事は重くという。(p182)
新潮社
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)
著者経歴
城山三郎(しろやま 三郎)・・・(1927-2007)名古屋生れ。本名、杉浦 英一(すぎうら えいいち)。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。一橋大学を卒業後、愛知学芸大に奉職し、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』で文学界新人賞を、翌年『総会屋錦城』で直木賞を受賞し、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞を受賞した『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『官僚たちの夏』『秀吉と武吉』『もう、きみには頼まない』『指揮官たちの特攻』等。2002(平成14)年、経済小説の分野を確立した業績で朝日賞を受賞。
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