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【書評】「細木数子 魔女の履歴書」溝口 敦

2010/01/03公開 更新
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細木数子 魔女の履歴書 (講談社+α文庫)


【私の評価】★★☆☆☆(64点)


要約と感想レビュー


細木が売春あっせん

暴力団や中国マフィアなどの犯罪組織を長年にわたって取材し、2003年に講談社ノンフィクション賞を受賞したジャーナリスト・溝口敦氏が、細木数子の実像に迫った一冊です。内容的にヤバいので、記述の正確性については読者自身が判断する必要があると考えます。


細木数子は占いとテレビで名を上げる以前、銀座でバーのママとして売春をあっせんしていたと著者は指摘しています。自店のホステスを「特攻隊」として抱えていたという。


その後、細木は霊感商法による墓石・仏壇販売へと商売の軸を移していきます。


著者が試算した細木の年収の内訳は、テレビ出演料・占い本の印税がそれぞれ約4億円、携帯サイトのアクセス収入が約12億円、講演・勉強会・個人鑑定・墓石仏壇販売のマージンが約4億円、合計で年収約24億円に上るといいます。


霊感商法が単なる「副業」ではなく、稼ぎの中核を担っていたことが数字からも見えてきます。


細木数子の総収入・・・テレビ出演料 約4億円・・・占い本印税 約4億円・・・携帯サイトアクセス代 約12億円・・・講演・勉強会・占い・鑑定・墓石・仏壇販売のマージン 約4億円 年収 約24億円(p179)

暴力団の姐さんとしての実態

本書の核心の一つが、細木と暴力団との深い関係です。小金井一家総長・堀尾昌志の実質的な女房として「姐さん」の立場にあり、実姉もまた暴力団幹部の妻だというのです。


著者への取材妨害も具体的に記録されています。暴力団の最高幹部が著者を近くの喫茶店に誘い出し、「細木の記事をやめられないか。あんたがやめたといえば、それで終わりだろう」と脅したのです。


暴力団の最高幹部が直接ジャーナリストに圧力をかけてきたという事実は、細木が単に「暴力団と付き合いがある人物」ではなく、その人脈を実際に行使できる立場にあったことを示しています。


細木の占いの「独自性」についても、本書は鋭く切り込んでいます。細木の占いの師匠にあたる神熙玲氏は、「私は細木を弟子として認めてません。彼女が本格的に占いを勉強したことはなく、私からの聞きかじりか、私が貸した資料の誤った引用です」と証言しているのです。


占術の盗用疑惑は繰り返し指摘されてきましたが、師本人の言葉として記録されている点で、本書の証言は特に重みを持っています。


神熙玲が詳述する。「細木が短期間、私のところに弟子入りしてたことはたしかですけど、初歩でやめてるから、私は弟子として認めてません。彼女が本格的に占いを勉強したことはなく、私からの聞きかじりか、私が貸した資料の誤った引用です(p89)

テレビ局と芸能界の闇

本書が問いかける、もう一つの問題があります。こうした背景を持つ人物を、テレビ局はなぜゴールデンタイムの番組に起用し続けたのかという点です。「視聴率さえ取れれば内容を気にしない」というテレビ局の体質なのでしょうか。


芸能人の薬物問題などを見るにつけ、テレビ局・芸能界・暴力団の間には何らかの繋がりがあるのではないかという疑念だけが残りました。世の中、裏の世界が本当にあるのです。細木数子の闇の部分がわかりました。溝口さん、怖い本をありがとうございます。


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この本で私が共感した名言


・バー『だりあ』には売春要員としての人身売買という不穏な噂が流れていた。自店のホステスを売春OKの特攻隊として抱える商法は「堂々たる銀座のママ」に値する行為なのか(p58)


・細木は足で掛け軸を示し、「これ、全部あいつ(安岡)に持って来させたの」と言ったという。安岡門下生が聞けば、憤死するほど無礼な言い草である(p150)


細木数子 魔女の履歴書 (講談社+α文庫)
細木数子 魔女の履歴書 (講談社+α文庫)
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溝口 敦
講談社
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【私の評価】★★☆☆☆(64点)


目次


時代の「寵児」なのか?
妻妾同居の家に生まれて
色と欲の「同行二人」
小金井一家・堀尾昌志との深く永い契り
他人のふんどしで占い師・細木の土俵入り
島倉千代子というカモネギが来た
歴代首相の指南役・安岡正篤をたぶらかす
細木を使うテレビ局の無残な無定見
「神水から墓石まで」の細木商法
墓地が炙り出す「最愛の男」
低俗な時代を謳歌する女ヤクザ
「反論と訴訟」という墓穴



著者経歴


溝口 敦(みぞくち あつし)・・・1942年生まれ。早稲田大学政経学部卒業。暴力団や中国マフィアなどの犯罪組織から宗教、食の安全まで丹念な取材で幅広くレポートを発表。2003年「肉食の帝王」で講談社ノンフィクション賞受賞。「池田大作・権力者の構造」「あぶない食品」ほか著書多数。


細木数子関係書籍


「さようなら細木数子」上村 孝男
「細木数子 魔女の履歴書」溝口 敦
「細木数子地獄への道 改訂新版」細木数子被害者の会
「細木数子の黒い真実」野崎 輝


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